【101#】愛しのFABIAN
【BELDENの網線】デビュー
50cm = 800円
☆本商品は Belden Fabianです。
Fabian Spec
製造国:アメリカ
製造年代 : OCT 8 1940
製造会社 : Belden
名前 : Fabian
#23 SPECIAL FLEX BURGLAR TRAP WIRE
★ 網線
★ メッキ無し
★ 絶縁皮膜なし
幅 : 0.8~0.9mmの扁平な網組銅線
初公開です! VWD21ではこういうタイプを網線と呼んでいます。しかもあの老舗ベルデン製です。ナニコレっていう感じですが最初からネタバレすると、このワイヤー不思議な事に何故かコンプかかります。コンプとはコンプレッサーの事でリミッターなどとも似た音響調整機器です。このBelden Fabianに音楽を通すとコンプかかったみたいになりますから驚きです。
テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこの線を使用した結果を述べます。
まずAUDIO用の結果をレポートします。
A Day In The Life The Beatles Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
このFabian、決してワイドレンジなどではなく むしろナローレンジです。そしてコンプリミッターがかかっています。加えてどことなく録音モニター的なカチっとまとまった音色なのです。私、音楽家時代はALTEC の小型の銀箱で604系のスピーカーを長らく使用していたのですが、その音に通じるものを感じます。って言ってもわからないでしょうが、暖色系で下はやや細身にビシッと決まったリアルな音という感じです。つまりFabianだと録音の様子が良く見えるのですね。見通しがいいと言うか・・・しかし決してHI-END AUDIO系の音ではありませんね。レコード時代のLPの音と言うか・・。
Heads Up Dave Weckl Heads Up
次はリズムがビシバシ決まるデイブ・ウェックルのJAZZの8ビート。
Fabian独自の音色です。何て言うんでしょうか、まず全体にコンプがかかったようなダイナミクスになります。この傾向はワシントンワイヤーにも共通しますがワシントンワイヤーのコンプ感は放送局用の3Band Limiter的でFENのリミッターサウンドなのですね。それに比較するとこのFabianは同じコンプリミッターサウンドなのですが、UREIの1176系とかLA4系の正統派ニュアンスなのです。私はリミッターも設計していた事があるので好きなんですねリミッターの音。全体のダイナミクスが適度に平坦化するので音にまとまりが出てきます。それにまぁ・・圧縮感がカッコ良い音なのですよコレ!
Tears In Heaven Eric Clapton The Clapton Chronicles
この曲でも音楽の内容が掴みやすく、かつモニター的と言える程の音楽的解像度に満ちています。特に楽器の音の質感の描き分け能力がとても高いです。何というか不要なピークは抑える傾向があるので聞きやすいのです。トライアングルの音の生々しさや、時折出てくるアコギのらしさが微笑ましいです。声は勿論、全く問題なくクラプトンがそのままニョッと出てきます。音を聞くより音楽を味わうワイヤーかな。
Black Magic Woman Fleetwood Mac English Rose
またまたかけてしまいました。この曲好きなんですよ! この音聴いているとSTUDERではなくAMPEXの初期のアナログ・オープンリールの音を思い出しました。初期のROCKはAMPEXで録られることが多かったですが何ともバイタリティのある鮮烈な音なのです。
AMPEXにはある種の歪み感が伴いそれがロックの荒々しさにマッチしていたのです。そんな音がFabianを通すと出てきます。
Juna-Tabor/Applesトラック05 Juna-Tabor Apples
ではハスキーなJAZZ女性ボーカルはどうか、聴いてみてはっきりわかった事はこのワイヤーは実は自分色に染めるのである。しかし染色技術が良いので元からそんな音なんだと勘違いさせてくれる。この曲でもリミッター効果の一種のリズムに合わせた浮遊感が漂うのが感じられる。自分の色に染めるのでこれは決して原音忠実などではない。だが私は今や原音忠実派ではないので「結果良ければ何でも好き」なのでこういうワイヤーの音も貴重だと思うのですよ。
Killing Me Slowly Julia Fordham The Julia Fordham Collection
このジュリア姉さん、はっきり言ってあんまり歌が上手くないのです。しかし曲が良く録音も良いのでつい聞いてしまうのです。後は歌だけなんですが・・・・逆に考えるとシンガーソングライターは歌がソロ歌手並みに歌えない方がいい」と宣った人がいます。オーディオ評論家の鈴木 裕さんの名言です。私はその言葉を聞いてなるほどと思いました。彼はクラプトンの事を言ったのです。クラプトンの場合ギターは神格化されていますが下手な瞬間もあります、そして歌は基本、素人臭いです。これはピーターグリーンもそうです、でも「だからいいんです」と言う鈴木さんの言葉は心に残りましたね。そんな感覚でジュリア姉さんの歌を改めて聞くと「まっこれもいいか!」と思える自分がいますがそれって全部Fabianのお陰なんです。
Evening The Moody Blues Days Of Future Passed
最近、ローリングストーンズのメンバーが60年代の音楽シーンを振り返って「あの頃本当にプログレッシヴだったのはムーディ・ブルースや(中略)・・とか僅かだった。」と発言したのを知った。それで改めてムーディ・ブルースを聞くと何だこれは! だって曲前半は完璧なオーケストラによるディズニーの白雪姫や眠りの森の美女なんかを連想させるシンフォニーオーケストラだからだ。つまりクラシックとロックの融合を60年代にやっていた事になる。でFabianを通してこの曲を聞くとこれが何ともいい味出しているのだなぁ..。
ストラトです。これは初めから良くてひょっとしてこのFabian、ギター用かよ?と疑いました。ストラトに於いてもコンプ感と粘りが大変に効いているのでどんな曲を弾いても全くもって楽に弾けます。いわゆるオマケしてくれる音です。ギタリストと言うのは奇妙な人種でたまたま変な音が出たりして塞ぎ込んでしまっても、しばらくするとまたギターを弾きたくなっちゃうのです。これシジフォスの神話的です。いつ弾いても安定感と安心感を持てる音を出したければFabianお薦めです。
最後はレスポールの内部配線用途です。これかなり良いです、全く問題ありません。ニャーニャー音バッチリです。音の粘り、艶、輝きがとても良い。全く耳に痛くないのが素晴らしい。LPのPUで言えばPAFの音に近く後期のナンバードにありがちな音の雑味が感じられません。クリーントーンも当然に良くクリーン段階からコンプ感を感じます。だから演奏が楽です。歪ませていくとニャーニャー音が激しくなり倍音出まくりで本当にいい感じです。このFabianをSWから出力ジャックまでの間にこっそり使って弾いていると「おっ、君のLP良い音してんねぇーやっぱり相当古い奴?」などと勘違いされそうです(笑)
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まとめ
何曲か聴いているうちにわかった事はこのFabianを通すと音楽がFabian色になるという事。Fabian色とはある意味扁平的なナローレンジでありながら要所要所に出てくる音にハッとさせられる音で低域は締まるタイプで量感で攻めるタイプではありません。あと音の聞きやすさが物凄くあり普段うるさくて聴けないようなソースも聴けてしまうんです。それもこれもFabianの持つコンプ感、リミッターサウンドの賜物なんだと思うのです。この音が好きな人はかなりいるでしょうね。
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