【136-2#】ES-3.2  1940年代のイギリスハンダ “007の音” 7.5cm = 600円

【136-2#】ES-3.2  1940年代のイギリスハンダ “007の音” 7.5cm = 600円

5.0
音程のバランスがものすごくよく、また音の太さがあるのと同時に独特な臨場感があるように感じました。 コーラスでは声が団子になることなくそれぞれの声の分離がよくそれに録音現場の空気感を感じました。 この136シリーズはそれぞれに独特な魅力があるようで、はまると癖になりそうなかんじです。 ES-1.5と同じくダイナミックレンジが広く上下の音の抑圧感がありません。 それがすごく自然なので安心して聞いていられる感じです。
この太さ故の難しさ 使用するペースト、組み合わせる端子やワイヤー、ピタリと合わせる事が出来ればとんでもない事になります。 好みは人それぞれですが、私の望む表現をしてくれるまで20パターン程試作を繰り返し、やっとの思いで辿り着けた感じです 曲が始まる前の魔獣の様な気配から唸りを上げながら立ち上がってくる低弦楽器 爆発する様なティンパニーの強打、連打からの残響 実体感を伴いながら透き通る様な管楽器や歌声に鳥肌が収まりません ちなみにペーストは他所様から入手したノコロデとドイツのLOTFETTで最後まで悩みました。 一見同じペーストでも時期や保存状態で全く別物になるから難しい
商品説明






【136-2#】ES-3.2  1940年代のイギリスハンダ

“007の音” 7.5cm = 600円



TYPE  不明  

GRADE  不明

ROSIN COREではない。

※試聴にはペーストにノコロドを使用


年代は1940年代…らしい

英国製だと言う事だけがわかっている。


直径は3.2mm


タイトルからもわかるように、これは既に出品しているES1.5と同類のハンダです。正確には同類ではなく同じセラーが持っていたものです。だから同じ種類のハンダなのかは「同じセラーが持っていた」だけではわかりません。この手の古い英国ハンダを買う時はいつも緊張が走ります。でも好奇心がまだ残っているので買ってしまうのです。太さは2倍以上なので価格はES1.5と同じに設定し太さを半分の7.5cmにしました。宜しくお願いします。


前回のES1.5の時も書きましたがイギリスという国はある意味特別です。冷戦後はアメリカが世界の警察のように振る舞って来ましたがその陰で隠然と圧力をかけながら世界をコントロールしている節もあります。そしてニューロック(懐かしい死語ですが敢えて使います)の発生の地でもあります。そしてジャガーなどの格好いい車が作れ、SSLなどのアナログ・コンソールを作った国でもあリます。一回だけ英国に行った事があると前回書きましたが空気の質がアメリカとは全然違うのです。イギリスは霧の多い国で、アメリカの乾燥した空気とは異なります。要するに湿っているのです。


だから乾いている為に楽器などの音が初めから良い音で鳴るアメリカのような訳にはまいりません。ここでイギリス的知恵が働きます。SSLのコンソールの世界デビューは我々を震撼させました。車で例えればそれまでのコンソールは1940年代あたりの雰囲気を受け継いできましたが、それを断ち切り近代的なコンソール・デザインを打ち立てました。これは英国人だからできた事だと確信します。そしてSSLコンソールでは徹底的に一から音を作り直すという姿勢で、生音が湿っているのならEQやリミッターなどでこの際格好いい音に加工してやろうじゃないの、という勢いに満ちています。


日本の気候は私の小学生時代には温帯気候と言われていたのにいつの間にか亜熱帯になっています。この国も湿度が高く楽器は基本いい音にはなりにくいのです。しかしイギリスでは湿った音は問題にせずコンソールやエフェクターで完全に変化/変身させた音作りをしてしまう暴挙に出たのです。このような過激な態度や積極性は日本人には滅多にない事です。


なので英国という国を舐めてはいけません。イアン・フレミングがジェームス・ボンド007の生みの親ですが実はあの映画は架空の話なんかではなく、かなり本当の事を混ぜているらしくイアン・フレミング自身がイギリスの諜報機関の関係者という黒い噂もあります。イギリスの特徴は隠然と世界を裏からコントロールしている黒幕的存在でアメリカのわかりやすいキャラとは大違いなのです。そんなすぐには訳がわからんイギリスで作られたこのハンダ、ただでは済みそうにありません。


さてこのES3.2は英国の1940年代頃に作られたとされるハンダ、ES-3.2と名付けられているが実際はメーカー名、組成等々は不明なものなので仕方なくVWD21が型番を付けました。ES-3.2とはENGLISH SOLDERの太さが3.2mmの意味です。


ちなみにこのES-3.2、作業性は最悪で高温でも溶けにくく、更に付きが物凄く悪い。なので使いやすいハンダを求める人はコレを買うべきでありません。当然ペーストを使わないと全然使えません。そこは覚悟してください。


しかしながら、今まで購入したイギリス製1940年代無名ハンダは例外なく良い音がしてたので作業性を我慢しても結果を取る方にはいいのかも知れません。




テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこの線を使用した結果を述べます。


まずAUDIO用の結果をレポートします。

※比較する意味でES1.5と全く同じ曲を聞きます。


Stray Dog  Mats Eilertsen Trio  Sails Set 

おっおっ!  ベースが単独で登場するその瞬間おっとなった。何という深みなのだ、それと生鳴りの音だ。味がありまくりですね、ピザで言えば四種のチーズのピザで、それも飛び切りの名店では同じピザでもこれほど違うか!? という味がしますが、それと全く同じ。ベースが同じ音では聞こえないのです。前の音はどこに行ったの?と思うほど全ての音が(ベース以外も)変わります。


Nights In White Satin  The Moody Blues  Days Of Future Passed 

「サテンの夜」である。イギリスのロンドン・シンフォニー・オーケストラの数秒の前奏これが良かった。だが後半のロック部分もいいではないですか。やはりイギリスのROCKはイギリスのハンダで聞くとハマります。ある種の翳りのような陰影感が全ての音に付くのです。イギリスの音楽はある種の陰の要素を持ちますから(ロックアーティストが演るクリスマス・ソングの英米の違い、とか)やはりそこをアメリカ物で明るくやられてしまうと違うのです。後半にもロンドン・シンフォニー・オーケストラの演奏が登場しますが、いやー本当にいいですよ、何て言うんでしょ、有難い感じすらしてきます。音はあくまで明るくなく湿度(霧の)に満ちていて影の部分の極めて美しい世界を表現します。この曲これまで聴いた中でダントツ一位ですね!


Manhattan Skyline  Julia Fordham  The Julia Fordham Collection

甘い芳香がこのES3.2からも漂ってきます。それとジュリアの声がとてもいい感じです。この人白人の女の子なので、シャウトするとかなり無理があり要するにうるさいのです。黒人のボーカリストががなるのと違い、うるさいのです。シャウトは(抑圧された期間が長かった)黒人特有の文化です。それにゴスペルなどで猛トレーニングした結果のあのシャウトなのです。ドアーズのジム・モリソンなんかもその辺を勘違いしてやたら黒人ぽくシャウトしますが全然様になってなく、うるさい(日本の初期のROCKボーカリストも当て嵌まる)のですがその要素がジュリア・フォーダムにもあります。ありますがこのハンダで聞くと激変します。聞きやすいし歌も上手に聞こえますしシャウト部もかっこいいのです。どうしてこう言う事が起きるのかほんとうハンダの沼は何が出てくるかわかりません。この音、ある種の喧騒感が混ざるのですがそれが全然うるさくなくむしろROCK音楽を引き立ててくれるのです。


Wake Up And Make Love With Me   Karen Souza Feat. Renauld Essentials

これもいいです。カレンがちょっと不良っぽい感じになります。それと声の倍音が痺れる音出てます。曲名が”起きて私と愛し合いましょう”

なので女が男を誘っているのですね。こう言う曲想はエロティックに鳴らないと話になりません。このエロさ果たして日本製のハンダで出るのか、・・・出ません!。この曲も全体に軽いディストーションが加わるのですがそれが心地良く音楽を引き立てます。本当ですよ!



トラック01 Juna-Tabor/Apples/Send Us a..

この曲は知り合いのJAZZ評論家の日比野さんに教えてもらったのですが、そうか女性JAZZボーカル好きはこう言う曲を聞くのかと良く分かりました。寺島さんなんかはLPを買う時、女性ボーカル物のLPは一番下の方に入れるようでやはり男性は女性ボーカルにソレを求めているのだなと思います。にしてもこの声いいですねーいつまでも浸っていたくなります。女性の声は一様にセクシーに変化しますねこのハンダ。




レスポールです。弾き始めた瞬間、なんて押し潰された音なんだと感じました・・・早くも暗雲が立ち込める。レンジが狭いのである。だが弾き続けていると急にレンジが広がって来た。変なハンダである。でレスポール(LP)の音ですがレンジは狭いものの十分にビンテージ化されたLPの音になっている感じがします。枯れ感が強いがKESTERのスペシフィケーションのような音ではなく粘りが強くアタック時にキラリと黒光りするものがつく。ニャーニャー音の度合いだが確かに盛大にニャーニャー音が出るが粘って糸を引いているような音だ。


だからと言ってグレーサーとも似ていない。グレーサーは平均的に甘めの蕩ける音の出方だが、このES3.2はめちゃ渋い。いるじゃないですかBLUESセッションなんかで寡黙に自分の出番を待っていた奴がいざ弾きだすとメチャ渋なフレーズを連発する人、丁度そんな感じだ。だが、しばらく弾いているとこの音でしか出ない音世界な事に気付く。黒光りするBLUESといった風情だ。LPのハンダで一味違う物を探している人には一聴の価値があると思うのです。結構暴れますからロック寄りの人にも相性が合います。


クリーントーンに特化した場合、先程暴れると書きましたがただのクリーントーンではなくやや暴れ感がうっすらと混じる不良な音がします。それとクリーントーン気味の、音量を下げたバッキングなどではいちいちフレーズが抜けて来るのでバックでの達人プレイにこだわる人には弾き甲斐があります。クリーントーンからひずみを増やしていくとヤバい音がします。そのヤバさは「激ヤバAWG22」に似ています。ネチョネチョと糸をひくように粘る音でかつ枯れている、それでいて名人料理人のような味付け、そんなハンダです。



ストラトです。これもいい! 何というかストラトの弱点をカバーするような音がします。新品のストラトはマスビルだろうがヒストリックだろうがお構いなくつまらない音がします。これは本物のストラトを何本も使った経験から言えます。いくら格好はビンテージでも音はそうはいかない。これって悲しいですよね虎の衣を借りる狐のようじゃありませんか、こういう困ったストラトを安易に救うのがハンダです。たった数カ所、例えば出力ジャックのホットとGNDにこのハンダを使えば劇的に音が変わります。最近ハンダ人気が沸騰しているのはそれを体験した人が止められなくなるからです。えっ、ハンダでそんなに変わる?  嘘だろまた大袈裟な・・・という人が圧倒的多数ですから今のうちに買い貯めていた方が未来の資産になります。基本、全ては遊びでありますから(どんなに真剣でも)遊ぶなら徹底的にやるといいのです。そんな事をこの音で考えてしまいました。




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まとめ 

最初のうちはES1.5同様エージングが全然進んでいないのでレンジが狭く歪っぽくも聞こえましたが。すぐに馴染んで来て最後の方になるとトロトロに溶けた刺激的なスパイスカレーのように刺激的でかつトロトロに溶けた音に変化します。かなり細かい音まで聞こえるようになりレンジも一見ナローレンジに感じましたが徐々に広がって来ました。低域はさほど量的には変化がありませんが質的には豹変します。高域はES1.5よりも特徴がありも聴感上のHIの部分にスパイスが働き艶やかで刺激的に変貌します。雰囲気があるのでどんな曲も行けます。こう言う変化は是非、頭の固いオーディオ・マニアに体験してもらいたいですね。あとギターの人には申し分ありませんので”秘密のハンダ”としてお買い求めください。期待を裏切りません。これは正に007の音です!!



オーディオマニア電気ギタリストにお薦めしたいハンダ。




【ご注意】


価格は7.5cm単位ですが一回の購入での個数上限はx4と致しますので前もってご了承ください。





数量1(7.5cm)以上、必要な方はカートに入れる前に数量指定(MAX=4)をして下さい。




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