【152#】幻のコットン・エナメル0.35φmm  33cm = 280円

商品説明













【152#】幻のコットン・エナメル

0.35φmm  33cm = 280円




☆本商品は巻き直し物です。

従ってスプールについての解説は無意味ですので割愛します。 



TYPE  コットン巻き エナメル線

メーカー 不明

GRADE  不明

年代は不明


導体の直径は0.35mm

外側のコットン含む直径は0.44mm



今回出品の152#は、さて何を出そうかな?と各種を試し聴きしていたら、オッという物を見つけてしまいました。それがコレです。多分巻き直しです、なのでメーカー名等不明です。わかる事は布巻き絶縁の下は0.35φmmのエナメル線である事。この0.35φmmという直径が個人的にはとても気になりました。と言うのは最近、出品した中で布巻きエナメル単線なのにLPやSTにバッチリな「【147#】ROEBLING 布巻きワイヤー0.38φmm単線」のサイズ0.38に0.35は近いからです。仕上がり径が音に濃厚に関係している事はかなりビンテージ・ワイヤーに精通している人ならば知っている事だと思います。そもそも0.35とか0.38というサイズは、高域が出る0.25~0.2でもなく、中域が出る0.5から0.62でもなく、正にその中間のサイズなのです。軽く【147#】ROEBLINGと比較してみましたが甲乙付け難い雰囲気だったのが驚きです。敢えて両者を比較すべく試聴曲も同じにしています。暇な方は両者見比べて下さい。





テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこの線を使用した結果を述べます。


まずAUDIO用の結果をレポートします。


A Day In The Life     The Beatles   Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band 

何という事は無いのだが徐々にこのワイヤーの持つ世界に引き込まれていった。ドラムはしっかりと重量感のある音がしている。しかも渋いっ! この音の全体的な渋さは一種のキーポイントに違いない。それぞれの音についても何がという事は無いのだが、何気なく良い部分が沢山重なったような音と言える。まだこの曲だけでは全体に関してどうのこうのとは言えない。


I Want To Be Loved Cassandra Wilson Thunderbird

うん、いい! この曲の場合、聴いた瞬間が一番大事でその一瞬どう思うかどう感じるかが重要だ。この曲はドラム等に深いLIMITERがかかっているのだが、そのリミッターの効果がこのワイヤーだと更に深くなる。この曲に関しても何がどうとは言えないが何となくハマってしまう音なのだ。


Tee Funk Dave Weckl  Heads Up

この曲のイントロが鳴った瞬間、何か本質的な音の真実が伝わって来た、では音の真実とは何だろう、それは嘘っぽい音とか、作られた音という作為性が無いものを指す。作為性というものは何であれ敏感な人には感じられる感覚だ。選挙のポスターとか広告とか何かを画策しているような物全てに感じられる物だが音にもそれがある。このイントロを形成する複数の音は電子音なのだが、電子音と言えば作為性の典型では無いかと訝る方もあろうが、電子音でも音の真実味は感じられるのだ。


電子音なら何でもギミックだと思うのも早とちりで音というのは結局伝わる波の動きだ。電子音でも自然音でも波として我々の鼓膜に達する。その波を鼓膜はアナログ的に捉え脳にはデジタル的に伝える。脳は今入力されている音がこれまで聴いた事がない音か否かを瞬時に判断する、聴いたことがない馴染みのない音は危険だからだ。生物的にそうプログラムされている。心地よさとは何だろう、安心感か?  それとも?。心地よさが全般に渡って感じられるこのワイヤー、相当に優秀な物なのかも知れない。



Tchaikovsky: Swan Lake, Op. 20 - Act 3: Danse Russe 

ジョシュア・ベル マイケル・ティルソン・トーマス指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ヴィオリン:ジョシュア・ベル  チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 他 ジョシュア・ベル

いい音でしかも渋い良さ! この場合渋さが美味しさに変じるのが不思議、思えば旨いお茶も渋さが重要、甘さだけでは全然足りない。要するに音を良いと感じるのは理屈ではなく体験なのだ、その体験が快であるか不快であるかは脳が判断する、その機序は不明だがとにかくそういう事だ。このワイヤーの音は渋さが良さの一つである事は間違いのない事のようで試聴一曲目のA Day In The Lifeの項にも渋いと書いている。


私はコーヒーを良く飲むがコーヒーの味とは正に渋さ較べのような節がある。渋さの美味さがコーヒーの味だ。その昔JAZZ喫茶やROCK喫茶のコーヒーを我慢して飲んだ記憶があるが、この場合渋さは当然支配的で旨さに全く繋がっていない..。これをしてコーヒーの味だと早合点してはその先の人生楽しくない。家庭でも美味しいコーヒーが味わえるからだ。逆に言えば店での味を超えたければ家庭で頑張るしかない。


その昔、今はとっくに廃刊となった雑誌のインタビューを受けた事がある。私はそのインタビューで間抜けにも、将来はコーヒー屋でもやりながら好きな音楽をやって行く・・・等のお馬鹿コメントを述べている。実際にコーヒー屋で生活していくのは相当に大変なのだから当時の私には現実感が抜け落ちていたのだろう。更に過去に遡ると幼稚園の卒園時に園児達と校長先生の会話がレコード盤に刻まれてプレゼントというのがあった。園児である私が校長先生の「○○君は大きくなったら何になるの」との常套質問に対し私は「大きくなったら絵描きになる」とホラを吹いていた。当然、その予定は達成されてはいない。あんまり人にものを訊くもんではないなと今になって反省する。こういうのもある、卒業文集の寄せ書きに中学卒業時は「カーデザイナーになる」と書いている。今後は私に将来何になるかは訊かないでほしい…。


Orbiting   Mats Eilertsen Trio  Sails Set

気を取り直してこの曲を聞こう! いつもは金属系の音の立ち上がりの良さとか、そういう物を真っ先に感じていたが、このワイヤーではピアノの音の余韻の良さにまず惚れた。この曲で試聴5曲目になるがエージングがかなり済んだようで音の分解能の輪郭線の滲み等も無くなり視界が明瞭になっている。だがいつもなら真っ先に感じる音の立ち上がりの良さより、ピアノの余韻の方に惹かれるのがこのワイヤーの特徴かも知れない。そう! 今思い付いた言葉だが有機的なのだ、生き物的と直訳してもいい。音が生々しく生きていてオーディオによくある寒気がしない。だからといって不必要な熱気も無い、至ってニュートラルなのに渋くて旨味があり生々しい音、それがこれだ。この音が0.35φミリの単線から出ているとは俄かに信じ難いが本当だ。



Flight Of The Humble 3   Robert Rook Trio  For Jazz Audio Fans Only Vol.13

この曲はトリッキーなドラムのソロから始まるのだが、その木質感たっぷりの音に あぁドラムはやはり木で出来ているのだなと今更ながら思った。この曲辺りではエージングが更に良い方に進んで曲のダイナミック・レンジの変化に対してのしなやかな応答性に優れたものを感じた。この応答性が低いとどうしてもレンジ感的な圧迫や歪みを感じてしまう。今はベースソロだが、こりゃ凄い! これが正にベースの音ではないかと脳が信じ始めている。このたっぷりの木質感はピアノにもベースにも感じられてまるで樹木に覆われているような快感を感じる。



Close To The Edge  Yes  Close To The Edge  

この曲いつも思うのだが、何て個性的なのだと。ステイーブ・ハウのROCKギタリストとはちょっと毛色の違う奏法やベースの人のリッケンバーガーベースのぐりぐりした音。そして言わずと知れたドラマー、ビル・ブラッドフォードのパンパンに張った音。もう既にコレだけでも超個性集団なのに、これにトドメを刺すのがボーカルのジョン・アンダーソンだ。


彼はこの超個性集団Yesというピラミッドの頂点に座するリーダーだ。実際に彼に会って話してみたのだが彼は非常に夢想的な企画を常に考えている子供のようなところがあり目がある意味キラキラしている。彼の声ときたら歌を歌っている時そのままの声で日常会話もする。こんな声二人と居ない。多分、天使的なのだと思う。この汚泥に満ちた世界に天から一条の光線が射し込み人類の狂気だった意識がしばし本当の我を取り戻す、それが彼ジョン・アンダーソンだ。


ジョン・アンダーソンは喜多郎からの紹介だった。私が喜多郎とジョン・アンダーソンのLIVEに行った際に彼から紹介されたのだ。喜多郎とは昔馴染みで一時は彼のバンド? に参加してNHKの小川宏ショーにも出た仲だ。喜多郎という人も不思議な人で年齢はほぼ一緒、ソロになる前はファーイーストファミリーバンドのキーボードだった。何とそのバンドと私は同じレコード会社の同じレーベルに所属していたのだ。


喜多郎は豊田貴志に紹介された、というより新宿のKORGのショールームに豊田貴志と二人で向かう道で向こうから歩いて来たのが喜多郎だった。既に豊田貴志と喜多郎は知り合いだったので、こうして三人は合流したのだ。そしてそのままバンドに流れ込んでいったのだ。


そこから十数年が経過し喜多郎はNHKのシルクロードで有名になり武道館でのジョン・アンダーソンとのLIVEで私と久しぶりの再会となったのだ。確か私はその時分、特殊なマイクロフォンを設計監修していてその特別に音がいいマイクのユーザーを探していたのだ。渡に船でジョンがそのマイクのエンドーサーになってくれた事になる。


今度その証拠に二人で撮った写真を見せようと思うがその写真がどこにあるかが現在行方不明なので見つけ次第そうしよう。・・・のジョン・アンダーソンだ。金髪の巻き毛がチャーミングだったジョン、目は青い。こういう人がイギリスに誕生するのだから英国は素晴らしい国だ。このワイヤーはそんな超個性集団Yesの魅力を時を超えて完全再生する。

※ https://rollingstonejapan.com/articles/detail/32826/3/1/1



レスポールです。全く耳に痛くないのにアタッキーな良さがあり音の立ち上がり時のスリリングさに優れます。やはりギターソロはスリルが無いと詰まらないですからこの音は二重丸です。枯れ感と熟し度は50:50の比率です。ニャーニャー音もしっかり出ますので完全にメルティに溶けてしまう一歩手前で凛とした音のアタックが光ります。クリーントーンは本当に良いですよ。147#ROEBLINGも本当にLPには良い音でしたが、この152#も本当に良い音で甲乙は付け難いです。この152#はオーディオの項目でも渋い、渋いを私は連発していますが147#ROEBLINGよりも渋さは深いような気がします。塾しきった豊熟な音がお望みなら147#ROEBLINGが適任ですが、そこにツンとした酸っぱさが混じるのがこの152#です。歪みを深くした場合は最高度の快感のある音が出ます。あぁ、こういう音が出したかったんだよな・・・と言うような溜め息が出るような音が出ちゃいます。





ストラトです。このハンダの場合、ストラト特有の様々な音色技が冴えます。フロントPU選択時のくぐもったクリーントーンなどは最高で歪ませてもクリーンでも魅力たっぷりのストラトサウンドが楽しめます。そうですねジミ・ヘンドリックス的なプレイなどは全く申し分のない音がします。これが単線の音なのか?とさえ思いますよ。クリーンの極致のような音にしても説得力は変わらずで泣きのトーンなど最高です。ハーフトーン時の音の妖しい響きも素晴らしくハーフトーン使いの人には是非試して頂きたいですね。




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まとめ 

この【152#】幻のコットン・エナメル0.35φmm、は見ての通り、巻き直しなので、実際のメーカー名、型番等は不明です。なのでこのスプールが全部売れて無くなったらお終いです。そこんとこ宜しくご了解下さい。 ビンテージ物は一期一会ですからピンと来るものがあったらその直感を信じて下さい。それにしても、この所ギター向きの単線が次々と発見されるようになりました。これ実に楽しいです。これまでギターには撚線が適していると思っていた方々(私含む)が殆どだと思いますがギターもいけちゃう単線が今後のトレンドになるかも知れません。実はこれって未知の領域なんですね。前人未踏の体験が出来る事請け合いです。






【ご注意】


価格は33cm単位ですが一回の購入での個数上限はx6と致しますので前もってご了承ください。





数量1(33cm)以上、必要な方はカートに入れる前に数量指定(MAX=6)をして下さい。




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運賃は全国一律200無料サービスしています)です。
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【152#】幻のコットン・エナメル0.35φmm  33cm = 280円画像