【161#】LENZ Vocal-Wire 恐ろしい力　15cm = 790円

5.0

商品説明

【161#】LENZ Vocal-Wire

恐ろしい力

15cm = 790円

☆本商品は米国LENZ社の撚線です。

年代は1950年代

撚線構成は0.24mm x 16本

絶縁材はシルクまたはコットンまたは合成繊維

この商品、名前にVocal-Wireと入っている事に理由があります。オーディオケーブルの製作時に歌がどうしても良くない時があります。そんな時、このボーカル・ワイヤーをエフェクト的にインサートするか、いっそ全部にこのワイヤーを使うとボーカルが激変します。この激変ぶりは激ヤバAWG22に相当します。あっちはLP用ですが、これはボーカル用です。数センチ使うだけでも効果があります。その場合線の一部をこれに変えれば良いだけです。すると一気にボーカル物がいい感じになるのです。この利点を活かしマルチウェイのスピーカーのミッドレンジ部分の配線に使うなんてのも効果があります。

またギター配線ではストラトならばVOL-OUTから出力端子までの短い距離に使用すればボーカル帯域に相当するミッドレンジがいい感じに出ます。いわばエフェクト・ワイヤーなのです。全部のラインを交換する必要はありません。ごく一部に挿入するだけでも同じ効果が得られます。短くても効果があるので15cm単位での販売にしました。

しかしです、、、聴きながらわかった事ですが、このLENZワイヤー侮れない音がします。つまり主役のワイヤー格だったのです。ホット/GNDの両方に使ってRCA CABLEを作れば、市販品ケーブルでは絶対に得られない深い満足感が味わえます。

まずAUDIO用の結果をレポートします。

Flying　　The Beatles　　Magical Mystery Tour

このマジカルミステリーツアーというビートルズのレコードはサージャントペパーズと並んで奇妙で実験的な音楽だ。この時期何故ビートルズのメンバー達がこのようなアルバムを作ったか考えてみた。小さな結論はこうだ、当時60年代というのはベトナム戦争があったり、それに呼応するかのように学生運動やヒッピームーブメントが沸き起こった。そんな時代の空気を青年でもある彼等は敏感に感じ取り、内心「僕等も何かやらなきゃ」とこのアルバムが出来たのではないかと思う（※ 妄想だが）。

そんな訳でこの曲、ビートルズなのに歌がない。入るのは「あーあ　あーあぁー」という変なコーラスだけなのだ。当時私は小さな電蓄のようなステレオ装置でこのアルバムを聴いた訳だがあまり覚えていない。今の情報量が100とすると当時聞こえていた情報量は7.5ぐらいだ。なので大雑把なところしか聞こえてこない。だが今は2024年、1960年代ではない。だからFryingも今聞くと様々な録音の技や、昔には聞こえなかった音や音が出る前の瞬間の空気の挙動などがドシドシ聞こえる。LENZというメーカーは恐ろしい能力を持つワイヤーも作り出すメーカーだったのだ。

This Must Be The Place I….　　Pet Shop Boys　　Behaviour

また無意識に流して聴いているうちにこの曲に、おっと思った。なんかいつもより音量が大きい。ワイヤーは流せる電流に応じて音量や低域の出方が違ってくる。このLENZは0.24mm x 16本という構成なので通常のAWG22の0.24mm x7本撚りよりも2倍以上の電流が流せる事になる。なので当然に音量がデカいのである。しかしスプールにはAWG22との表記がある、一体どうなってんだ!?とも思うがとにかく音量が大きい。ペットショップボーイズはそもそもバンド名が自虐的なのが気になるがサウンドの仕上がりは他に文句は言わせない力を持つ。LENZを通すとペットショップボーイズが隠花植物のような低い温度感から一気に一般レベルの元気の良さに変身する。リズムの切れ味はダイナミック・レンジの拡大と共に更にキレが良くなる。それと歌だ。普段は蝋人形またはマネキン人形のように見える（今ならAIの声か?）彼等の歌が漸く人肌感を取り戻す。

Memorabilia I　　Mats Eilertsen Trio　Memorabilia

変な曲ばかり選んで恐縮だが、今回は無意識で変わった曲ばっかり選んでしまう傾向がある。ある意味「このレンズは変な曲達をどう奏でたか大会」である。さてこの曲も変な雰囲気で、催して来たので駅でトイレを探しまくるが、見つからないので不安でしょうがない、といった風情だ。だが、だがであるそんな曲想なのに音の説得力が凄まじくつい聞き入ってしまう。説得力という言葉はこのワイヤーの為にあるのか?

-----Stravinsky: Le Sacre Du Printemps - 1. L'Adoration De La Terre　　

シャルル・デュトワ: モントリオール交響楽団　ストラヴィンスキーバレエ組曲「春の祭典」(デュトワ)

この曲も無意識で選んだ…と言うのは嘘でMACのミュージック機能で聴いているのだが、そのソフトの次の曲の選択肢が同一の曲を繰り返すではなく、ランダム再生になっているようなのだ。お前が使っているんだから設定変更すればいいじゃないかと言いなさるな、こう見えても私は不器用なのだ自分が使っているパソコンの機能は多分1%ぐらいしか活用していないだろう。携帯に至っては更に酷く本当は使えないのにかろうじて使っているフリをしているに近い。あ、曲に戻ろう・・・・

たらーっとこのLENZの音を聴いていると、凄いなと思ってしまう。これこそ老練な手練れの音だ。クラシックは良く分かる、皆が真面目に弾いているからだ。ロックなどの荒っぽく不良な演奏の場合、何がなんだかわからない部分がある。その点ストラビンスキーもオーケストラの演奏家達も大真面目で演っている。真面目ゆえにわかりやすい。そして思う、LENZはWEと並んで結構知られているメーカーだが、私思うにLENZの方が上に感じる。何が上かと言うと表現力だ。一曲前のコメントに説得力という言葉を使ったが、それに表現力が足された。

地獄谷　　効果音　　効果音ライブラリー4-自然

これは何処かの観光名所「地獄谷」の環境音だ。音楽ではない。地獄の底から熱湯がボコボコと湧き上がる音がする訳だ。とても短いトラックで24秒だ。だがこのLENZは数秒で貴方を怪奇の館・・ではなく音響の持つ素晴らしき世界に誘う。

Over Over Night　　　Sally Kellerman　　Sally

これまたMACが勝手に選んだ訳だがこれもいい。この人の声がこんなに魅力的だとは知らなかった。あ、そうだった! このワイヤーはボーカル用だったのだ。サリー・ケラーマンは元女優だったそうだが知り合いに「いいよ」と言われて聴いてみたら本当に良かった。基本、年配のオバチャンの声なのだがしゃがれた声が絶妙に「このLENZだと」素晴らしいのだ。LENZから普通のワイヤーに戻すと一気に彼女の声に関心がなくなる。普通のオバチャンだ。

The Sun Is Shining　Fleetwood Mac　　Original Album Classics

これもコンピューターが勝手に選んだ。なんとピーター・グリーンではない方のボトルネック弾きの曲だ。思うにこの頃のフリードウッドマックは贅沢な構成だった。LP弾きのピーター・グリーンとスライドの名手（白人としては）の二人もギタリストが居る。思うにバンド組む前にメンバー達は「こんなスゲー、ギタリストが二人も居るんだから、このバンド儲かるぞー!」と思ったに違いない。

だがアーティストのエゴというものは協和音を選ばず不協和音を奏でる。その証拠にこのスライド・ギタリストがリーダーとなる曲は歌とギターを彼がやるのだがピーターは登場しない..。逆にピーターが歌とギターを担当する曲ではスライド・ギタリストは登場しない。これでバンドか!!!! と言いたい。

しかし、好みはともかく音響的な良さは極上で、どう極上かと言うとオーディオ用語が不必要であるぐらい極上という意味だ。良い音というものに理屈は要らない、ただ音に身を委ねれば幸せになれるからだ。

トラック06　　　　Juna-Tabor/Apples

ジュナの声が素晴らし過ぎる、数曲前のサリー・ケラーマンの時もそうだったが声帯が見える化するのだ。ハスキーボイスは更にハスキーになってしまう。このワイヤーのヤバさはやはりボーカル物で極端に思い知らされる。そして歌手の存在感だ。これほどの存在感が出てしまうと、やはりこのワイヤーはエフェクト・ワイヤーだ。倍音の聞こえ方が死ぬほど良い。

The Fool On The Hill　　The Beatles　Magical Mystery Tour

最後にビートルズの「マジカルミステリーツアー」からもう一曲、フール　オン　ザ　ヒルを聴いて締めくくろう。私はこのLENZでこのアルバムを聴いて思った。「実は私はこの曲を理解していなかった」LENZの恐るべき潜在能力は聴く者をして天才ならしめる聴力の開花だ。誰でも”いい耳くん”になれる。これ本当です。この曲もとにかくボーカルが凄い! こんな声が出るワイヤーなど他に知らない。そして全編を通して音の生々しさが半端ない。そして曲の醸し出す時代背景に沿った時間感が半端ない。レトロな曲はそのように、近代の曲はそのように。そして全ての音が生々しい。

レスポールです。レスポールの場合、出力端子に行くラインの端子側に15cm程度インサートして試聴しました。これ割といいです。妙にフレーズに存在感のある音がします。枯れ度はさほどでもなく粘りと艶のある乾いた音がします。ニャーニャー音は確かにニャーニャー言いますが何というかその音に存在感と太さが出ます。多分この手の音が好きな人もいるんだろうなと思います。クリーントーンは輝かでアタックの芯がある良い音がします。これも存在感がありクリーントーンなのに歪み系に通じる陶酔感があります。そこから歪みを深くしていきますと完璧に凄い音が出てきます。どんなに歪みを深くしても芯のあるアタック感は残りますので一種特徴的なこの音は得難いものではないでしょうか?

ストラトの場合はやはり15cm程度をVOL-OUTと出力端子間を繋ぎました。ストラトは15cm程度でも届くのが有難いです。ストラトも迫力があります。明らかに音が太くなっています。ギターの音が痩せている人はこのワイヤーの出番です。LP同様、クリーンな音でも迫力と熱気があります。そして歪ませていくとホルヨークや12Pでも出せない音が出せます。何と申しましょうか、音痩せがなく歪ませて波形の頭が削られているはずなのに輪郭が曖昧になりません。音の骨格が強靭とでも言うのでしょうか、とにかく存在感が半端ではありません。テキサス系のストラト・サウンドが好きな方には堪らん音でしょうね。レイボーンなんか最高ですね! 前に抜けてくる音がリスナーを釘付けにしちゃいます。

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まとめ

このワイヤーには二つの使い道があります。

一つは数センチをホット側に入れてみて下さい。音に活気が出ますし生々しさも増えます。こういったエフェクト・ワイヤーは使う人のアイデア次第で色々用途が考えられますので面白いです。

二つ目はオーディオ・ケーブルの自作です。テストでは全部（ホットのLR+GND）このLENZを使用しました。はっきり言って驚きです。全くソースを選ばないし歌物は全て改善されます。否、病み付きになる音です。ハイエンド風では無く”音楽的”なのが特徴で聞き手や年代も選びません。さりとて解像度とか何とかはかなりハイレベルなので、このワイヤーに勝てる物はそうそう無いと思います。特にボーカル物は凄まじく良くなります。

サリー・ケラーマンのLENZによる声の変化は空前絶後に凄かった。LENZを通すとしゃがれ声が妙に生々しくなり魅力一杯になるのに・・・普通のワイヤーに戻すとただのオバチャンになる。ペットショップボーイズはマネキン人形が人間になるような変化。

【ご注意】

価格は15cm単位ですが一回の購入での個数上限はx6と致しますので前もってご了承ください。

数量１（15cm）以上、必要な方はカートに入れる前に数量指定（MAX=6）をして下さい。