【165#】OLD-R
(CDの音をアナログレコードの音にするハンダ)
Old Reliable Solder
10cm = 1.200円
☆本商品はOld Reliableのハンダです。
スプール上のデータ
Old Reliable
SOLID WIRE SOLDER
1 LB
年代は1930年代
直径は3.0mm
※ペーストが入っていないハンダです。別途ペーストを併用して下さい。
試聴にはノコロドを使用。
低い温度でもペーストたっぷりで溶け、付きます。使いやすさは中位の上。
アメリカのビンテージソルダーのOld Reliableです。長いのでOLD-Rと呼びます。このハンダも10年以上倉庫で眠っていたハンダです。10年以上も眠っていれば物質の気持ちとしては「俺はハンダとして作られたが誰も活用してくれないので暇なので眠る」みたいな感じだと思います。しかし私は彼を起こしてしまいました。そして実際に起こして聴いてみたら・・これがなかなかのものだったのです。デザイン的にはアールデコの雰囲気がムンムンしてますから1930年というところでしょう。個人的にアール・デコのデザイン 好きです。
テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこのOLD-Rを使用した結果を述べます。
まずAUDIO用の結果をレポートします。
I Am The Walrus The Beatles Magical Mystery Tour
無意識に選んだ最初の曲がこれ。ん! 何やら耳がピンと立った。この音は非常に特徴のある音で、例えるなら全ての音楽がROCKと化する。それは一種のラフさでもあり、粗さでもあり、歪みでもある。それでなくてもこの曲のボーカルにはわざと歪みが加えられている。この当時としては大変に勇気のある試みである。その歪み感がこのハンダにより更に派手にしかもDEEPに行き渡る。これはクラシックには使えないだろうなと一瞬思う。コレほど個性の強いハンダというのも珍しいと思う。
Tomatillo Dave Weckl Heads Up
突然ですがフュージョンです。前曲で歪みが加わると書きましたので、この曲でどう出るか訝しく感じていましたが、これが案外良いわけです。音のキレはいいわスピード感は出るわでこの曲の持つ良さが全開しました。ドラムなんかはキレッキレです。シンセのソロなんかも、これ多分ミニ・ムーグだろうと思いますがいやぁ、抜けること抜けること。パーカッシヴ系の音は皆良くなります。
Nyanga Simon Phillips Protocol V
前曲に続きドラマーがリーダーの曲が続きますが・・・これも実にいいっ! このハンダ、フュージョン系にバッチリ! とにかく理屈抜きにハマれる音です。ぬったりとした粘着質なSAXやシンセの音が更にねっとりと沈み込む素晴らしさ、クラシックに合うかなんかわかりませんが、少なくとも近代のJAZZはめちゃ合います。それとギターのソロが入ってくるのですがこれが秀逸。とにかくソロを取る楽器の音にまるで一条のスポットが当たったかのようにニョキっと目立ちます。ギターのソロが余りにも良いので後でやるギター用途での結果が楽しみです。このギターソロ、スタイルとしてはヴァン・ヘイレン以降のムードなので普段なら余り好きではないのですが、この音ならOK!です。多分レスポールだと思うのですが歪みが深いもののアタック感のエッジがちゃんと出ていてサスティーンは物凄く長いのですが、そのサスティーンの音もめちゃめちゃ気持ちいいのです。
Fly Me High (1966 Mono Single Master) The Moody Blues Days Of Future Passed
この曲を聴いて、このハンダの一つの方向性が見えた。それは60年代のROCKだ。70年初期ぐらいまでカバーするが、その当時レコード・プレイヤーで聴いた時の感動、そのまんまの音がする。今はCDを経て配信時代だから音は当時の音は出ない。レコードレコードと騒いでいる人はこのハンダを使えばいいのだ。ハンダでレコードの音になるのかと訝られるだろうが本当だ。ハンダの恐ろしさは一箇所でも十分に効果を現すところだ。ある意味ワイヤーより激変する場合もある。今は2024年だがこの事はまだまだ世間に周知されていない。今まで脇役だった鉛色のハンダが表舞台に出てきたのだ。
Sailing With No Wind Beth Orton Sugaring Season
結果から先に言うと普段はそんなでもないベスが色っぽくなる。声なのだ変わったのは! ハスキーボイスに大変身する。なのでこのハンダは女性ボーカルを聴く人で「この人の声、歌はいいんだけど、もう少し色っぽい声にならんかな」とか思っている人はピッタリだと思う。また良く聴くと全域に極上のエンハンサーをかけたようなスパイシーな音に変化する。
One World Celtic Woman Celtic Woman [Bonus Tracks]
2Hではなく2Bなのだ。このハンダの音質の太さなのだが硬質なH側ではなく黒が濃い2B、正にそんな音。だが輪郭がブレたり滲んだりはしない。この音には好き嫌いはあるかと思うが、解像度が高くても硬質な2Hでは長く聴いていられない苦痛のようなものがこのハンダにはない。音は暖色系で光の差し込みも地中海的だ。多分このハンダは自分色に染める奴だ。なので音をあんまり変えたくない箇所には使えない。自分色のハンダは誰かがその音色を気に入れば物と人との恋愛ストーリーが完結する。簡単なのだ。好きか嫌いか?それだけだからだ。
リスト ハンガリー狂詩曲 12番
私は天邪鬼なので、最後にこのハンダに試練を与える事にした。多分合わないと思うジャンルのクラシックのピアノ独奏だ。まぁどうせギャンギャンした音になるのだろうと思って聴いた。確かにギャンギャンな雰囲気はある。あるのだがピアノに対して決して悪いようにはしていない。ピアノの音の粒が立ち、低弦や高いキーを叩いた時のアタック感の気持ち良さなどに効果は出た。これだから聴いてみないとわからないものだ。
レスポールです。思った通り良いです。Nyanga Simon Phillips Protocol Vを聴いた時にLPらしきギターのソロが余りに良いのでレスポールのハンダとして期待していたのです。この音色は枯れ方向はそんなになく寧ろ特徴は歪ませた時のジャンプ感です。バネ感、弾力感と言ってもいいです。リミッターの弾力感とはまた別の弾いていてアゲアゲの気分になる弾力感です。クリーントーンも良かった。きっちりとアタック感が残るので音が鈍(なまくら)にはなりません。クリーントーンからオーバードライヴ、そしてディストーション…と歪みを深くする毎にこのハンダの歪みへの応答性の素晴らしさが味わえます。なのでBLUESよりも70年代~80年代辺りのロックにバッチリです。歪みまくるような音が最適とも言えます。
ストラトです。これもいいです。特にハーフトーン系の音がまずいい。ストラトの特徴とも言えるハーフトーン、5wayスイッチならフロント+センターとセンター+リアのハーフトーンが出るわけですが私は配線を少し変えてフロント+リアのハーフトーンが出るようにしてみましたがその時の音の印象に近いです。クリーントーン時でもギラついた感じがROCK向きです。BLUES ROCKというジャンルが昔ありましたがこのハンダは正にそれにピッタリなんです。考えてみるとBLUESもROCKもやろうというのですから欲張りなんですが、その当時の若者のやりたい方向だったのでしょうね。私は好きです。ストラトを深く歪ませて行くとLPの時と同様に哭くわけですが突き当たりにぶつかって更に頭でグイグイ壁を押しているような音がします。
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まとめ
このハンダはたった一個しか持っていません。25年間で一個ですので貴重です。他の人が出しているのも見た事がありません。ですので気になる方は早めにアクションを起こして下さい。ビンテージ物は一期一会なので後では手に入らない事を私自身、何度も経験しています。このハンダはペーストが必要なので今回は普通にノコロドを使いましたが、別のペーストにして音のバリエーションを試してみるのもありだと思います。音色に関してはまず60年代から70年代のロックにバッチリ。この時代の音楽をCD化したものの音質は酷すぎる。それがこのハンダでどうにかなる。LPレコードの良い面がCD(&配信)の音に混じるとも言えるし、最初からLP盤の音を聴いているかのようになる。VS4.0はレコードの音がマスターテープの音になるハンダだったが、このハンダはCDがLPの音になる。CDがLPの音になる意義は大きいがそれがOLD-Rの仕事だった。
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