【173#】
女性JAZZ VOCALと
ストラトキャスターの為の
BUNKER HILL
6cm = 660円
☆本商品はアメリカ製のハンダで社名はバンカーヒルです。
ペーストが必要なハンダなので、テストではノコロド使用。
年代は1930年代から1950年代
直径は3.0mm
アメリカのビンテージソルダーの歴史の中バンカーヒルはどの辺りに位置するのだろう? 恐らく40年代から60年代なのかも知れない。現代まで続く会社ではなさそうだ。逆に言えばそのように歴史の中にポカッと現れてそれなりに消えていく・・そんな綺羅星のような存在がBUNKER HILLと言う事なのかも知れない。経験的にはそういうメーカーに突如として音の良い物があったりする、今回のこれがその一つの証明だ。製品はとぐろを巻いたハンダを紙で包むといった形で、その紙はご覧のように出土された本の如くパラパラと崩れていった。だがハンダはしっかりと残っており怪しげな鈍い光を放っている。
テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこのバンカーヒルを使用した結果を述べます。
まずAUDIO用の結果をレポートします。
Debussy: Sonata For Flute, Viola & Harp, L 137 - Pastorale: Lento, Dolce Rubato Athena Ensemble Debussy: Chamber Music
何と優しく生の生き物の姿そのままを描き出す才能。フルートもビオラもハープもコワレ物的な儚い感じだが、それが良く出ている。決して強力ではない生命力、そのような微妙で微細な音を良く出す訳です。弱かったり微弱に見えてもその実、強靭な意思力を秘めた音なのだ。そして音そのものがとても美しく優しい。これはいい!
So Much More Beth Orton Central Reservation
まずベースがいい。ズーンともゴッとも表現できるベースの複雑な音をまんま出してくる。無論、他の音も良い。温度感は中の中、つまり寒くもなく暑くもない丁度いい音。表現的にはソースの持つエネルギーそのままに出してくる感じだ。また音楽的なまとめ方が上手と言うかトータルで聞いて不満のない音。高域に一部光が指すような雰囲気を持つがハイ上がりではない。音楽的なハンダというのがここまでの印象だ。オーディオ・ターム的に批評する気になれない。そのままがとても心地良く何もこれ以上必要を感じない。自己完結型のハンダだ。
Genevieve Marentette/Gigi - Soul Eyes
前曲同様、素晴らしいウッドベースの音。そこに突如現れる女性JAZZボーカルが鮮烈だ。女性ボーカルの倍音域は全開に感じるが、その傾向がベースの音には全く無く自然そのものといったベースの生々しい動きとポップ感が素晴らしい。ピアノのソロは厚みのあるピアノの音で生々しくリアルだ。ピアノ高域がギラつくことは無い。なのにボーカルが抜けてくる事、この上なし。
Kate Wadey/A Hundred Yers From Today-Angel Eyes
この声を聞いて確信した。このハンダは選択的適応性に優れている事だ。例えばボーカルに対してはリアリティと倍音、それらのバランスが上等で、伴奏の古めの鉄弦ギターでは年代物を感じさせる木部の乾燥具合と渋めの音色のVINTAGE感が際立つ。音楽的にまとめると言う面から見ると出色のハンダなのかも。
Dawn: Dawn Is A Feeling (Alternate Version) The Moody Blues Days Of Future Passed
60年代のプログレROCKだ。プログレの中でも難解な方の部類に入るだろうこのバンド。ピンクフロイドやELPのようなわかりやすいムードが無いので当時私はこれを仮にレコード盤で聞いていた筈だが記憶が無い。そういう意味では難解なバンドだ。唯一メロトロンという再生専用テープレコーダーの塊のような楽器を使っている事が記憶にある。
と言うのも高校生の時にES🟠APEというバンドにいた時、編成が三人だけなのに、ギタリストの🟢中は割とシンフォニックな響きを取り入れたかったようで、そんな要求にメロトロンは答えてくれる筈だった。だが、高かったメロトロンなど高校生の分際では到底買えない。それでは、という事でビンソンECHOREC2でエコーによる幻想性を取り入れた。分割払いだった。購入名義は何故か私だった。何故か池袋のモリタ楽器でそれを購入した。おかげでバンドに若干の神秘性や幻想性が加わりそれなりの結果が出た。それはともかくこのMoody Bluesというバンド、今だからわかるその先進性。このバンカーヒルを通して描かれる彼らの世界は荒削りながらも繊細で渋い。
Nyanga Simon Phillips Protocol V
申し分のない音が最初から出てしまった。このハンダをAUDIO に使うと曲に含まれる色気成分が激増する。高音がどうとか低音がどうとかの問題ではなくこのバンカーヒルは色気の付き方がパーフェクトだ。ここまで良い音が出ているのに高域や低域の強調感はゼロ。温度感はやや高い。色で言えばオレンジや肌色、黄色の感じだ。途中から相当にブーストされねっとり感があるギターソロが入るのだが、その音がヤバい。ヤバ過ぎます。
レスポールです。いい音しています。耳あたりが円やかで音の艶や粘りも充分です。仮にリア側PUを弾いてもうるさくならないのが良いです。LPはリアPUをいい音で出すのが難しいのです。うんと歪ませれば角が無くなりますが、クリアーなトーンを出す時はリアPUはうるさくなりがちです。このバンカーヒルの場合は初めからクリーントーンもバッチリです。その状態から徐々に歪ませていくと陶酔感のある音で気が遠くなるような音が溢れ出ます。このバンカーヒルの場合、歪んだ時には全体にリミッターがかかったような絞られた音になり、それがまた良いのです。例えて言えばホースの先を絞った時の勢いのある先鋭な音になる。総じてレスポールに対してのこのバンカーヒルの適合度は96~99点は行きそうです。
ストラトです。クリヤーで透明感がある粘着質のフロントPUの音が最高です。この一音だけで惚れてしまいそうな誘惑がありました。ストラトはLP=男性的とすればST=女性的な面も多くあります。一筋縄ではいかないのがストラトキャスターというギターなのです。それで、私個人はフロントPUの音が最も好きな音で、この音は他のギターでは絶対に出ない音なのです。
ハーフトーンも良いですがシンプルにフロント一発の音に惹かれます。この音を分析すれば透明感がありアタックの立ち上がりがピュアーでしかも色気があります。弦振動のどの部分をPUで拾うかの違いなのですがストラトのフロントPUの音は確かに世界を虜にしました。ジミ・ヘンドリックスもデイヴ・ギルモアもリッチー・ブラックモアも、そしてエリック・クラプトンをも魅了したストラトのフロントPUの音。このバンカーヒルのハンダはその魅力的なフロントPUの音を100%パーフェクトに満喫できます。
ここから更にブーストしていくと艶かしさが増し色気たっぷりの音が得られます。ストラトにはKESTERのスペシフィケーションも良いのですがスペシフィケーションは枯れ感が命で、バンカーヒルは艶かしさと色気が命です。ペダル類を踏んで更に歪ませていくとアタックに対してはリミッター的に慣らし歪みは歪みでもSWEETな果実のような音味が堪りません。このハンダをストラトに用いるに至った人は最終コースに入ったのです。LPの時は96~99点でしたがストラトの時は完全に100%適合します。
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まとめ
オーディオ使用の場合、印象に残った順としてはまず女性ボーカル(JAZZ)が挙げられこれは他のハンダよりも一回りか二回り良い。次にBASSの良さを挙げたい。これは生でもエレキでもどちらも良い。ベースらしい音がしっかりするので頼もしい事この上ない。ギターの場合ストラトは100点満点、レスポールは96~99点という高得点を叩き出した。ただこの音はある程度、年季を経たギタリストに相応しく初心者や青いだけの若者向きではない。個人的にはストラト向きなハンダが暫くぶりに現れたという感じだ。この紙巻きのトグロは25年間集めてきてたった一個だ。大事に使いたい。わかる人に使っていただきたい。
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