【176#】Packard（パッカード）MOTOR WIRE 5cm = 345円
【176#】Packard（パッカード）
MOTOR WIRE 5cm = 345円
☆本商品は米国 Packard社製 自動車ワイヤーです。
年代は1940年代から1950年代
布皮膜の直径3.9φmm
撚線構成は0.36mm x 17～19本
絶縁内部の銅線は裸銅線です。
パッカード（Packard）はアメリカ製の主に自動車用に適した太めのワイヤーだ。自動車のエンジン・ルーム内は高温になるので銅線の皮膜はかなり太いのが特徴だ。得手してこのタイプは何故かオーディオにもギターにも使えたりする隠れた存在だ。個人的に私はこのワイヤーと20年は付き合ってきた。色々なケーブル制作に使った。結構、貴重な物なので短く5cm程度を何処かにインサートすると音がガラッと変わる。贅沢に長めに使用するとこのパッカード色が当然濃くなる。実際の木製のスプールには二箇所、文字が加えられているが、それは私が昔に作ったケーブルの名前なのだ。この二種類のケーブルの違いはPackardの使う量だ。Packardを使用する分量が増えると音は厚く太くなってくる。なので少しそこは薄味にして他のワイヤー達と組み合わせて高域の良く出るケーブルも作った。もう一つはPackardを長めに使って音の厚みと濃厚さを強調したモデルも作った訳だ。その二つのケーブルの名前が書かれている。
テストはHOT側とCOLD（GND）側の両方にこのパッカードを使用した結果を述べます。
まずAUDIO用の結果をレポートします。
Lost Cassandra Wilson Thunderbird
「案外ボーカルがいいんだね～♪」これが最初の印象。カサンドラ・ウイルソンの声が超リアルだ。ギターの伴奏だけなのだが、声が余りにも迫って来てこりゃ何だと言う感じ。くっきり鮮やか、加えて音が太いと来ている。こりゃ想像以上の音だ。と言うのはこの素材は仕事で沢山使ったのだ。だがホットとグランド両方にシンプルにこのパッカードだけを使い聴いたのはこれが初めてだった。この太めの裸撚線でここまでの音を出されてしまうと単線の立場が危うくなるではないか。
Sailing With No Wind Carsten Dahl Trinity For Jazz Audio Fans Only Vol.13
この曲ではまずベースを聴く。その理由はこのワイヤー、パッカードは低域や中域が素晴らしいからだ。予想通りの厚みのあるベース音で音圧も音量感も両方ある。しかしシンバルが素晴らしい、まるでスパイシーな味が効いたシンバルで金属の質感を良く出してくる。ピアノのソロも良い。コロコロと鳴るようなアタックの効いた立ち上がりがリアル。非常に完成度が高く音楽全部を包括的に聞いても全く不満が出ない。やや荒い粒子感を感じる時もあるが逆にそれが生のリアリティに繋がっているとも言える。オーディオで好まれるのは飼い慣らされた音だが、この音は野生の凄みを持つ。トラやヒョウを飼い慣らす事は容易ではない、それが野性と言うものだ。このワイヤーも飼い慣らす事は簡単ではないかも知れないが利用価値の大変に高い逸材だ。
Blue Eyes Blue Eric Clapton The Clapton Chronicles
この曲は音像の定位感を聞く。超精密な定位感を持つ最高のワイヤーに比較すれば「撚線ゆえの」定位の甘さは指摘できる。しかし、それが何だと言うのだ。このご機嫌な音を聴くとそんな些細な重箱の隅をほじくるような事はどうでも良くなる。音を聞いて元気になる事は実際に起こる事だが、これがそうだ!この音の生き生きとした躍動感が素晴らしい。このワイヤーは結構、エージングに時間がかかるがどんどん滑らかになって来る。スパイシーなエンハンサーが効いているような音で病み付きになる。
Need Your Love so Bad Fleetwood Mac Original Album Classics
この曲でのピーター・グリーンの操るレスポールの音が激渋いっ!勿論、ピーターは配線や極性を弄っているので普通ではないが、ブルースのいなたさと言う物がこれほど端的に表現される事も珍しい。それにしてもこの若い頃のピーターの神懸かったプレイは最高だね。私が驚く英国ミュージシャンは数人居て、その一人がこのピーター・グリーン。そしてステイービィ・ウインウッド
最後にポール・ロジャースだ。この三人共通する事は初期の頃だ。最初に老成している。そこから徐々に若返っていく辺りが同じなのだ。
House Burning Down & Voodoo Child The Jimi Hendrix Experience
Electric Ladyland Band
アナログ時代から好きな曲。ジミの弾くストラトの音が格好良過ぎる。マイク・ブルームフィールドとジミが会った時、マイケルが語るにはジミは片時もギターを離さなかったそうだ。トイレに行くにも持っていく。正にギターと心中したギタリストだ。パッカードで聴くこの曲は文句無しに素晴らしい。エフェクティブなジミのストラトの絶頂期の演奏なのだが他のワイヤーのどれよりも素晴らしく思う。
When The Cat's Away Simon Phillips Protocol V
文句無しに素晴らしい! 音が良いと言う事は、音が好きな人にとっては最重要事項だ。他の事はどうでもいい。音が良いとご機嫌になる、人生が楽しくなる、あぁ生きていて良かったとさえ思う。こんな有難いワイヤーだったんだなと今更ながら気が付いた。この曲あたりでエージングが捗ったようで、初めのうちに感じた音の荒さや繋ぎ目の段差は全部消失したようだ。だが野生は失われていない。
The Day Begins The Moody Blues Days Of Future Passed
最後にこの曲を聴いて驚いた。オーケストラも行けるでないの? この曲では全部がロンドン・シンフォ二ック・オーケストラの演奏なのだが全く良い音だ。イメージとしてはその昔に映画館で聴いたウエスタン・エレクトリックの555ドライバーのような音である。いや・・凄い音が出ている。
レスポールです。もっと太く変化するかと思いきや、その辺りは変化せず他のLPに適したワイヤー同様に素晴らしいトーンを持つ。中域に一種独特の音がありこれが癖になる。いつまでも弾いていたくなる音だ。音のエッジはトロトロに溶けたようになる一歩手前で踏みとどまっている。トロトロも好きだが、この感じも好きだ。クリーントーンもいいのだ。一瞬陶酔感の強い甘さが混じるあたりが憎いヤツだ。そこから徐々に歪みを増やして行くと、これまでのLP専用ワイヤー達と同じ圏内に突入する。若干、枯れ感が加わるのも良い。歪ませた時の音はこれまでで一二を争う良さだ。LPの内部配線として使う場合はGNDから出力端子の（ー）までとスイッチOUTから出力端子の（+）までの二箇所をコレにすればよい。トータルで1メートルあれば足りるだろう。
ストラトです。ストラトでもLPの時と同様に変に音が太くなったりはしない。そのままなのだが多少の枯れ感とジューシー感が付きご機嫌な音になる。クリーンにしてもアタックに弱目のリミッターが効きご機嫌な音。そういえばオーディオの時も今思えばある種のリミッター感はあった。薄くであるが音楽の抑揚や躍動感に貢献してくれていた。ワイヤーで何でリミッタートーンが付くのか原理はわからないがとにかく付くヤツは付く。ハンダにも同様の事が起きる。こっちも理由は定かでない。ちなみにストラトの場合、耳に痛い音は出ない、だが迫真に迫るリアル感がある。これがパッカードの魅力だ。ただストラトの場合、パッカードだと外側が太いのでピックガードの下にちゃんと収まるかは一抹の不安がある。案外ストラトに実装したら気に入ってしまう人も居るのではないだろうか?
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まとめ
いい音は一つではない。沢山あっていいと思う。聴く前に想像していたのはその太さから来る音の厚みだったが、実はそんな事だけではなかった。こういうワイヤーは5cm程度を既存のワイヤーの中にインサートしただけでも音の世界がガラリと変わってしまうものだ（※5cmから購入可）。その場合は音の厚みも確かに太くはなるがそれだけではない。エンハンサー的効果が倍音とリミッターに効いて来るので音がリアルになる。正直オーディオが良かったのでギターはさほど期待していなかったがレスポールもストラトも両方良かった。ギターの配線材はマイブームのようなものでしばらくすると別の刺激が欲しくなる。そういう時にこのパッカード、ダークホースですよ!
【ご注意】
価格は5cm単位ですが一回の購入での個数上限はx20と致しますので前もってご了承ください。
数量１（5cm）以上、必要な方はカートに入れる前に数量指定（MAX=20）をして下さい。
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