【19-2#】GAVITT40年代 撚線(縞模様)
AWG22~24 基準 1m = 620円
☆本商品はGAVITTの1940年代撚線です。
19#が完売したので別の物に入れ替えます。
TYPE : CLOTH COVERED STRANDED WIRE
SIZE : AWG22~24
年代は1940年代
導体直径は0.5mm
絶縁体を含む全直径は1.84mm
アメリカのビンテージワイヤーを眺めているとGAVITT社は相変わらず存在していて、昔風の撚線をギター用に出しています。しかし最近作られた物なのでルックスは昔風ですが銅の材質は新品です。VWD21で永らく出していた40年代GAVITTは実は市場では本当に珍しい物で・・・・古いギャビットを売っている事自体、非常に珍しい事なのです。
19#が完売となったので代わりにSTOCKしてあった別のスプールを出す事にしました。一応、後継モデルなので型番は19-2#としました。前の19#は絶縁部分のニスが経年変化で飴色に変色し元の色がわからないほどでした。今回の19-2#は黒の縞が入っている物で絶縁部のルックスは19#より全然綺麗です。概してGAVITTの40年代撚線はスプールが変わっても音色傾向は一緒です、と言って来ましたが最近は試聴もよりシビアにやっていますので改めて下記に音質評価を記しますので買う前に良くお読み下さいませ。
テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこのGAVITT撚線を使用した結果を述べます。
レスポールです。一音聴いただけで安心しました。この音ですよ! この音。今となっては1m 620円は大変に廉価な設定だなと自分ながら思いました。だってレスポール用として完璧なデフォルトと言える音なのです。ネチャネチャと粘りつく粘っこい音が堪りません。耳に痛い音は一切出ずLPらしい良い部分だけが前に出て来ます。枯れ感もかなり強いですが音に陽性な粘りがありますのでトータルとしての温度感は暖色系です。でもビンテージらしくしっかり枯れた音がします。クリーントーンも絶妙に甘枯れた良い音がします。アタックを鋭く弾いた時に吠えるようなWILDな倍音が乗るのもGOOD!。強く歪ませた音も最高にレスポールらしい音でこれを最初に偶然選び、満足し最後まで使う人も居るだろうなと思います。音色を一言でまとめると”粘っこく枯れた音”です。いやぁ久しぶりに聞きましたがいいですねぇ。
ストラトです。八割がた出来上がっている音なので残りの20%は合わせるハンダで満点の音になります。例えば枯れ感をもっと深めたい時はKESTERのスペシフィケーションを使うとか。CS50/50を使えば倍音関係が湧き出てくるのでカラフルなストラトとなり今のままでも良い音のハーフトーンは更に絶品の音になります。この絶品のハンダを使った場合、ハンダによる音の変化率は従来の何倍にも拡大したので、これからはワイヤー単体ではなくハンダとの組み合わせで本格的な音作りができるようになったのです。その変化率はワイヤー40 : ハンダ60と、むしろハンダ側の影響力が大きく、これはこれまでの常識を覆している事になります。
テレキャスターです。今回から加えました。少し歪ませてエッジを付けて弾くとご機嫌な音が出てきます。ヤフオク時代から長らく出していた5#、8#のテレキャスター専用ワイヤーも8#は完売となり5#も残り少なくなっています。そんな中まさかギャビットがテレキャスターにこんなに向いているとは誰が思ったでしょう? スプール毎の個体差なのでしょうか?ブラックガード期のテレキャスなど最高に合います。ホワイトガード期の物も全く問題なく合います。この結果は今回最も意外な吉報でした。テレキャス特有の何とも言えない潰れて弾けるような音が痺れます。
AUDIOの結果もレポートします。
Closer To You Cassandra Wilson Thunderbird
全体の音は特に普通な感じなのだがやけにボーカルが印象に刻印されるような音だ。倍音が豊富でニュアンスの強弱が秀逸。音色はやや暖色系で全体的な枯れ感も少しだけつく。この曲ではハイファイ感よりも音楽的なムードの高さが好ましい。ただ空間の描写などでの音像の影の付け方が上手なようでハイエンドとはまた違うナチュラルな驚きを含んでいる。
A Day In The Life The Beatles Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
いい感じにビンテージ・サウンドになる。具体的にはマラカスなどの音抜けがいい感じに抜けてくる。ドラムのスキン感もかなり良い。ボーカルの倍音の出方にビンテージ・ワイヤー特有の色気が付く。レンジが広がったりはしないが過不足ないレンジ感の中にうまく音楽が収まる。
Last Rose Of Summer (Intro) / Walking In The Air Celtic Woman Celtic Woman [Bonus Tracks]
やはり前曲同様ビンテージ・トーンの中に空間フレームがうまく収まり独特な鳴り方になる。何か懐かしく、そしてアナログ・レコードに通じるような情緒的な深情けを感じる。うまく音楽の感情を表していると思う。ちょっと映画館の中で聴いているような雰囲気もある。
Quiet Village Danny Gatton 88 Elmira St.
テレキャスターの業師ダニー・ガットンが試聴ソースに加わった。これがいいんだな、テリー独自の粘着的で潰れたようなラフさが心地良い。バックのバンドの音もなかなかにいい感じでこのGAVITTとにかく音楽が楽しめる。
Heads Up Dave Weckl Heads Up
初めのうちはどーってことない音だと感じたが、そのままボーッっと聴いていたら徐々に良さが体に染み込んでくる。デイブのドラムの音は年代が若干だがビンテージなトーンになっている。スネアの音の切れ味などはご機嫌だ。低域の音圧は若干引き締まりタイトになる。レンジが特に拡大したりはしないがビンテージ・トーンに音楽全体がなる事の方の意義が大きい。長く聴いているとどんどんGAVITTの音楽&音響世界の良さに引き込まれてくる。
Nyanga Simon Phillips Protocol V
最近では試聴の要になってきている曲。色々な要素が短時間でわかる貴重な曲だ。この曲を聴いて改めてわかった事はやはりGAVITTは良いという事だ。派手なワイヤーが目を惹く中、そう言うのに関係なく我が道を行くといった風情なのだ。ナチュラルさが前回まで出品していた19#の特徴だったが、今回出品する19-2#はそれだけに留まらない魅力を持つ。その一つにエレキ・ギターの入っているソースに抜群に合うのだ。70年代後期から90年代辺りまでのロングサスティーン系のギターソロが堪らなく良い音だ。これだけは聴いてもらわないことにはその良さが伝わらないと思う。また長い時間聴いていると段々良くなるタイプでリスニングそのものの心地よさは格別だ。
ドルチシマ・ミア・ヴィダop.16~パーカッション・ソロのための
八村義夫 - 吉原すみれ グラウンド
パーカション中心の音源だがこのGAVITTで聴いて驚いた、これまでギャビットはギター用には当然悪く無いのだがAUDIO用にはもっと良いものがあると思っていた。しかし今回のGAVITTでその思い込みを崩された。とっても良いのだ。普通、撚線のワイヤーは定位や解像度の細かい所が単線には敵わなかった。しかしこの19-2# GAVITTは違った。解像度がナチュラルに高く定位の忠実度や位置の正確性にも素晴らしいものがある。この曲を聴いてこのギャビットを益々好きになってしまった。
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AUDIOまとめ
オーディオ的な感想をまとめると、低域は量的には多くはないがしっかり出ている。音の切れ味は理想を10とすると8.2あたり。だが不満が出ない音なのだ。改めてこれがGAVITTの音なのだなと理解した。悩んだらギャビットと言われるがまさにその通り。19#よりもオーディオ的性能は確実に上がっているような気がする。その理由の一つが絶縁体の違いで19#よりもこの19-2#の方が絶縁部が薄いのだ、これが功を奏している。無論、導体そのものもシビアに較べればGAVITT間でも少々の違いが出るだろうが、そもそもGAVITTはその差が少ないメーカーなのだ。これまで同じギャビットでもオーディオ用には単線の方を推してきたがこの19-2#の出現で撚線も悪くないと思った。撚線は一途なキャラの単線と違って拠線独自の音のクロストークが生じるのだが、稀にそのクロストークが音楽的にありなケースもある。今回の19-2#はまさにその稀なケースだ。
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GUITARまとめ
予想外に良かったのがテレキャスターでブラックガード期から最近のモデルまで何にでも使える良い音だ。テレキャスター用ワイヤーが枯渇しているので有難い話だ。
レスポールは正にビンテージ・トーンの見本のような音でこれを基準にスタートするとビンテージ・ワイヤーの世界がよく見えてくる。音味はとてもスウィートなもので耳障りの良さは数あるワイヤーの中でも出色のものだ。粘りと枯れ感もあり僅かにリミッター感もある。音のアタックは耳に痛い鋭さをうまく押さえ込んで聞きやすい音に慣らしてくれる。ちょっと違うかも知れないが激ヤバAWG22の質感に通じるものが19-2#にある。激ヤバは音量感はさほどなく要するに枯れたギターの音を一気に出してくれるのだが、この19-2#ギャビットにも同じ傾向がある。低域のタイトな感じは良く似ている。値段は圧倒的に違うので、経済的に楽なのはギャビットの方だ。
ストラトはホルヨークよりは12#に近い音で音量感はそれほどなく枯れ度が高まる。こういうニュートラル系のワイヤーの場合、一緒に使うハンダで自分の求める方向へ音色を引っ張る事ができるので是非試していただきたい。LPの時と同様にアタック時の耳に痛い音をリミッターして慣らしてくれるので非常に有難い。なのでストラトはLPよりも音の立ち上がりがシャープなので耳障りを良くするには非常に有効だ。
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最後に
前回まで出品していた19#よりも、今回出品する19-2#の方が何だか良い音に聞こえるのは気のせいだろうか?
【ご注意】
価格は1m単位ですが一回の購入での個数上限はx8と致しますので前もってご了承ください。
数量1(1m)以上、必要な方はカートに入れる前に数量指定(MAX=8)をして下さい。
※なお、近いうちに販売価格の調整を行いますので安いうちにお買い上げください。
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