【200#】謎の 錫100%ハンダ
驚異の音世界! 25cm = 650円
☆本商品はあえて謎(※敢えて生産国、生産メーカー、製造年代等は内緒)の商品です。一つ言えることは錫100%の物です。これをハンダ付けに使うのです。ペーストは当然入っていないので今回のテストにはノコロドを使いました。ノコロドを使えば普通にハンダとして使えます。実際の錫の純度は正確には99.9%らしいのですが面倒なので100%と表現します。音は正に聞いたことがないシロモノです!
直径は約1ミリ
ビンテージソルダーは錫50、鉛50が古典的デフォで私もそのブレンドが一番幅広く使えると感じている。60/40や40/60、30/70、95/5とか色々あるが最初の数字が錫のパーセンテージを表す。後が鉛だ。近年、鉛フリーが叫ばれているが主に環境への配慮であって音質への配慮ではない。私がビンテージ・ハンダにこだわるのは音質的な配慮からだ。いずれにしても今回の物には鉛は全く入っていない。錫だけの音体験は私にとっても初めての体験だった。
テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこの錫線を使用した結果を述べます。
ペーストにはノコロドを使用。
まずAUDIO用の結果をレポートします。
Andre Previn RACHMANINOV 2nd SYMPHONY
全く無造作に選んだのがこれ。アンドレ・プレビン ラフマニノフ交響曲2番
普段はあんまりこの曲は聴かないので相対評価ではなく絶対評価。そもそも錫だけ100%の音を我々は余り体験しない。私も初体験だ。イメージとしては錫だけだと当然ながら高域がキンキンするもんだと思い込んで聞いた。正直これまで聞いた音ではない音響世界がそこにあった。案外と良い音で深みすら時折感じる。クラシックは下品になるとダメな音楽だからそこはいいと思った。勿論、イメージ通りの錫らしい音はする、するがうるさいと感じる範疇には入らない。ある意味抑制が効いている所に品と知性を感じる。大抵の昔のハンダは錫と鉛の合金だからその混合比率に応じて60/40とか50/50とか40/60などと表記があったりする。この場合、暗黙の了解で最初の数字が錫の割合を示す。
Olofoofo Angélique Kidjo Black Ivory Soul
ようやく聞き慣れたソースだ。なるほど錫らしいシャキシャキした切れのある高域が出た。その傾向はボーカルの子音やトライアングルの硬質な高域金属音、マラカスなどの超高域が混ざる金属製打楽器、弦楽器の弦に触れる時の音などに顕著に現れる。それとこれは薄々感じていた事だが銅グループでは出ない音像の立ち方を感じる。銅線では曖昧になりがちな音像や定位の輪郭描写が正確だ。そうか銅線に錫メッキをする理由は作業性の向上と保管時の表面劣化の防止だけと思っていたが、どうやらそれだけではなさそうだ。例えばWEの錫メッキ単線は明らかに錫の音が一つの音調を成していて、それをして皆がWEトーンと感じるものを演出していたのか!?と勝手に納得した。
Debussy: Sonata For Flute, Viola & Harp, L 137 - Pastorale: Lento, Dolce Rubato
Athena Ensemble Debussy: Chamber Music
続いてもう一曲クラシックだ。フルートとハープ、ビオラという組み合わせの室内楽だ。ポップスの録音のようにEQを濃厚にかけていないので音がやや遠いがこれが本来の音だろう。いいのである。ラフマニノフよりもこっちがさらに良い。自然なのに存在のリアリティを強く感じるのは錫単体の恩寵なのかも知れない。つまり金属は混ざるとそれだけで信号の混乱が発生するのかも知れない。だからといって私は6Nや8Nなどの単結晶支持派ではない。
何故ならそれは単に単離された一つの特性に過ぎないからだ。音楽は科学ではないから単離すれば良いという短絡的なものではない。音は融合しある時はぶつかり合い科学的観測とは無縁のところで人の感性に訴えるものだからだ。6Nで銅の純度が高いからオーディオ科学的に「正しく良い音だ」などという刷り込みは企業の洗脳作業でしかない。さて錫であるが時に錫特有のピーク(その瞬間ある種の周波数帯域が音量的にエクスパンドする)がたまにあるが、これとてもリアリティ表現の一部と捉えることもできる。
私はこの音を聞いていて137#の銀線や189#の金混じり銀線の音を思い出した。彼らも銅とは異なる音響表現をするが、この錫の音はモードは違うのだがそれらと似たような感慨を得たのだ。ちょっと話は飛ぶが先日、輸出商社の方々と会話をしたが、話中、私が彼らに「ケーブルを高そうに見せるには100%純度の金線を用い、それで飽き足りなければダイアモンドを超微粒子的に混ぜれば更に高そうに見える」と笑い話なのだが、世界中の50万以上のオーディオ・ケーブルを作っているメーカーにとっては高そうに見せる事は最重要課題であるのだ。
話は更に飛ぶが昔スイスに訪れた時に高級そうなブティック街を見て歩いたのだがショパールという時計メーカーは時計の文字盤の中に本物のダイアモンドが入れられ、それがコロコロ動くのである。なるほどこれなら高そうに見えるな、当時若造の私でもそれぐらいは理解できた。同じことを高額オーディオ・ケーブル・メーカーもやっているのである。いい加減にしろと言いたい! 意味のない高額商品など詐欺商品に限りなく近い。
I Am The Walrus The Beatles Magical Mystery Tour
曲が始まり丁度2分15秒の所から録音された音像に変調が起き何と音の群れは右側の上の方に定位している。正直驚いた! こんな事が起きるものなのか。音が上の方に行ったりするものなのね..と子供のように吃驚した。これが錫線の特徴なのかはわからないが、ここまで顕著な例は初めてだ。こういう事は滅多に銅線では体験できないのでチャレンジしがいのある目標だ。その後Strawberry Fields Foreverに曲は移るのだが、ここでも錫線特有と見られる音像定位の上方定位が見られた。もうこの段階でこの曲は私にとって60年代の古い曲などではなく、新鮮な初めて聴くオーディオ体験となった。断言してもいい、これは異常な音だ、そしてその異常さが心地よく、その異常さに魅せられた。騙されたと思って、一度この錫100%の音(無論、ハンダとして用います。)を聞いてみてください。もう驚きますって。
Being Boring Pet Shop Boys Behaviour
この錫1ハンダは普段は軟弱なペットショップボーイズのサウンドを激変してしまいました。リズムセクションが出てきた瞬間からいつもの音と全然違う。それと音像に腰があり凛としているし、実在感がありまくりで定位のふらつきも全く生じない。なので実に男らしいペットショップボーイズになる。それぞれの音像粒子の表面が8ビットから16ビットになったように精細化しかつ力強い。あと音と音が気持ち良いほど完全分離してくれる。普通こういう音が出ると引き換えでパワーが無くなったりするのだがそれが全くない。改めて錫100%の初体験の音には驚かされた。
Pure/Honey Beyoncé RENAISSANCE
ヒップホップ系と言うのか・・よくわからんが近年の黒人音楽の流行スタイルで武装している。だが超近代デジタル録音なのに原始のパワーのようなものを感じるのが不思議だ。録音が上手いのか。その圧倒的な上下レンジ感、パワフル感などが去勢されずどんと前に出てくる。アタック時に波形の頭が潰れていないような音だ。これが錫ハンダの音のせいなのかどうなのかはわからないが今そういう音が出ていて驚いている。この錫ハンダはレンジが全く潰れない、銀や金のような聞きなれない音もしない。そりゃそーだ錫はあらゆる所に使われている。つまり我々は普段、錫を知らずに食してきたのだ。だが100%の錫は滅多に聴くことはない。そこに今回のテストの意義がある。私もやってみる前は何の予想も期待もしていなかった。にしてもこの音は癖になる音だ。現代録音のワイドレンジをものともせず飲み込み再生する、それが錫だ。
レスポールではこの錫ハンダはどう出るか。やってみた。うーん、悪くはないのだけどオーディオやストラトほどの驚きは無いかな。これって考えてみるとストラトはシングル・コイルでオーディオで言えば原音再生派にあたる。一方レスポールはハムバッキング・コイルでその構造の複雑さから出音もそれなりに原音再生というより味わいやテイストの方で評価される音だ。はっきり言おうレスポールの音は初めから少し歪んでいるのだ。そこがこの錫100%ハンダの良さを出しきれない所以だ。写真ではなくもっと油絵のように現実とはかけ離れたメタモルフォーゼされたタッチになるのがレスポール、そういうのには192#許された天国などの方が相性が合うのだ。
こうなってくると錫100%ハンダはストラトには一体どのような作用をするんだ?! と言う話になります。それでやってみるとこれがですねぇやはり一種独特な訳でKESTERのスペシフィケーションの音を例にとるとスペシフィケーションでは頬がこそげ落ちてしまうような枯れ感が発生しますが、錫100%ハンダではエネルギー感は全く衰弱せずそれでいて枯れ味があるという奇跡的な感じが得られます。それとチョーキングの際の音の伸びがエクスパンダブルな訳です。
これってエフェクターをかましたような趣すらあって一度この音の魅力がわかってしまうと戻れなくなります。つまりギターソロの説得力が増します。それとギターのランクが2ランクぐらい上がったかのような錯覚が起きます。この効果はリミッター効果と言うよりはエクスパンダー効果に近いです。なんか・・ストラトが魔性を帯びますねこの音。ヤバいなぁ…皆に教えたくないなぁ….どうしようかなと迷いましたが、色々考えたら出品する方が面白いので出すことにしました。
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まとめ
驚いた! 初体験であった。この音の大変化が錫100%をハンダ付けとして用いた時に起こる現象だとするならば、これはある意味貴重中の貴重な体験であり音好きの我々としては見逃せない。この錫100%ハンダの凄さは聞けば聞くほどわかってくる。ちょっと癖になるこの音はいつまでも聞いていたいというどころではなく、気が付いたら音の世界に足の先から頭の先までどっぷり埋まっていた、という感じなのだ。
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