【215#】Western Electric 0.5mmΦ　布巻き単線 1m 500円

5.0

商品説明

【215#】Western Electric 0.5mmΦ　布巻き単線 1m 500円

商品説明

【商品名 / 形式】

【215#】Western Electric 0.5mmΦ　布巻き単線 1m 500円　

【内容】

WE布巻き単線 1m

【生産国】

アメリカ

【この商品の特長】

Western Electric社の芯線0.5mm径の布巻き単線です。製造年代は不明ですが中の絶縁の一部にシルクが用いられている事から1940年～1950年代かと思われます。

Western Electric社と言えば今や誰でも一度は名前を聞いた事があるぐらい有名なメーカーですが、だからといってその全貌を知っている人物は案外少ないと思うのです。

私個人としてはさほどWEのワイヤーを世界一とかは評価していません。しかしハイレベルな音質を持つ事は良く知っています。

さて、このワイヤーは単線で太さは0.5mm、AWG24といったところですね。表面は錫メッキが施されていますので経年変化による接触不良とかに対策しています。錫メッキの上から絹の細い糸で巻かれて絶縁されていて、更にその上からラッカーコーティングされた布で二重に絶縁されています。

その色合いは明るくも暗くもない緑です。渋い若草色とも表現できますね。スプールの方はどうやって運んだらこのようにボコボコになるんだ、というくらい凹んでます。まぁ、しかしワイヤーのいい所はこの程度の衝撃ではびくともしないと言うことです。

Western Electricと言えば有名なのは「ブラックエナメル」ですが、要するに黒っぽいエナメル絶縁が施されたワイヤー（多くは布巻き）ですね。このブラックエナメルWEは一頃、物凄く流行ったようですが現在は正常化しています。なぜワイヤーにエナメルをかけるのかというとトランスなどを作る際に隣に巻かれる線と裸で接触しては困るからです。それで絶縁した訳です。

面白いもので絶縁材料という物は物質ですから、ワイヤーに塗布されるとワイヤーの音質に何らかの変化を与えます。エナメルの場合、色合いによって使われる（添加）物質が微妙に異なってきますから音も変わってくる訳です。

それで一時、「ブラックエナメル」が流行った訳ですが、どんな色のエナメルであっても”色付け”は必ずあります。色付けを嫌う場合、線材の素の音を味わうなら裸線が良いことになります。

しかし経験的に裸線で高域が良く出るのは昔々の線か、細い線です。一方、錫メッキをかけたWIREは例外なく高域が良く出ます。これは当たり前で錫は高域を良く出すからです。以上の基礎知識を踏まえて、このワイヤーを見ると…。

まず芯線の太さは0.5mmですから実に中庸なサイズだと思います。私感ですが低域が良く出るのは単線では1.6mm〜2.0mm程度（勿論、それ以上も可）、中音にピントが合うのが0.5〜0.6mmぐらい、高域が出るのが0.25mm〜それ以下の細い線、と勝手に思ってますが、そんな中0.5mmというのは適度な口径のフルレンジスピーカーのようなものです。

例を挙げればダイアトーンの610とかWEの20cmとか、そんな感じですね。つまり一本で音声周波数帯域をなんとか出そうという雰囲気です。そんな訳で電話線なども0.5mm径なんてのが多い訳です。人の声を明瞭に出そうという狙いですね。

まぁスピーカーの場合はいくら16〜20cm口径でも高域はそんなに出ないのでもっと高域が欲しい人はツィーターを付けますが、そのツイーターに相当するのがワイヤーの場合、”錫メッキ”という事になりますね。そういう見方もできます。

ビンテージ・ワイヤーの場合、現代のワイヤーよりもタダでさえ高域が出るものが多いのですがそれに更に錫メッキが加わるとかなり高域は満足できる領域に達します。まとめますとWEのこのワイヤーはそんな訳で結構、幅広く万能に使えて、かつ扱いやすいものだと評する事ができます。無論、音質的には信頼のWEブランド（笑）標準以下という事はあり得ません。