




【316#】INCA AWG24 1m = 1.000円
☆本商品はINCAの24AWGです。
年代は1930年代から1950年代
直径は0.5mm ※正確には0.53mm
ブラックエナメルの外側にコットンで絶縁されています。
初出品日:2026年 10月 29日

INCAは謎の会社である、そしてそのワイヤーの中にはWEより30倍ぐらい良い音がするワイヤーも含まれる。つまり侮れないのだ。そして線径によって音のキャラが全然違う。実はこのワイヤーというかINCAは元々門外不出の物なのだ。TMDケーブルでの内部の配線にかなり多い頻度で出てくる。それを遂に一般公開する。INCAは平均的な音質が高次元だが線径や年代仕様で音はコロコロ変わる。どのINCAであるかが物凄く重要だ。

テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこのワイヤーを使用した結果を述べます。

まずAUDIO用の結果をレポートします。
Orbiting Mats Eilertsen Trio Sails Set
このワイヤーは非常に高音質な為、それならばと最高に再現が難しいこの曲を最初っからあてがった。まずエージングもできてないのにこの精妙な定位は何だ?と驚く。そして音と音の間の空間が見えてくる。解像度に関してはあと数十分聴かないと滑らかには出ないだろう。それでも抜群の定位と解像度の高さは既に見て取れる。今の所、高域の出方は24AWGの銅線らしい可もなく不可もなくと言う感じだが品位の高さは隠せない。なおこの高域はエージングが進行することにより滑らかに上品になっていく。
And You And I Yes Close To The Edge
この曲をこんなに良い意味でHIFIに聴いた事がない。それは冒頭のアコギのチューニングをしているようなシーンで既にわかっていた。そして出てくる筋肉質なベースが生々しく胎動する。これは70年代の録音だがこのINCAで聴くと非常に高解像度で高分解能であるだけでなく音全体が生々しい。スネアの音の真実味などは桁外れである。
Glimmer Of Hope Marcin Wasilewski Trio En Attendant
叙情性の高いピアノトリオ。こういうのは一にも二にも音が良くないとダメ。話になんない。散文的なピアノ、抽象的なシンバル・ワーク、しかし音調は極めて美しいのでワイヤーの品位が試されてしまう。いいのだ、この音限りなくナチュラルな音が全体を支配しピアノ、ブラシ、ベースが幻想のように配置される。極めて知的レベルが高く超繊細なこの世界をINCAは描き切った。
Under Ice Kate Bush Hounds Of Love
ケイト・ブッシュはコンサート活動をやめて家に篭った。その頃フェアライトCMIは8ビットだった。そのCMIと自分の声だけで物凄く実験的なアルバムを作ったのがこれだ。当然ながら8ビットのサンプリングによるCMIの音はローファイな音である、そしてケイトの声は16ビット音質だ。その差が面白い。ローファイとハイファイが同居するこの世界。その音質差をこのINCA AWG24は圧倒的な立体感と描写力を持って描き切る。
トラック06 Andre Previn RACHMANINOV 2nd SYMPHONY
美しい音だ。美し過ぎると言っても良い。だがクラシックから美しさを引いたら何が残るだろうか? そう思うと このワイヤーが愛おしくなってくる。クラシックは何よりも本物の質感が伝わって来なければならない。木管部からたおやかなストリングが霧のように登場する、そしてテーマが現れる。これはパーフェクトに限りなく近い描写力だ。
Lunch Break: Peak Hour The Moody Blues Days Of Future Passed
これまた花ひらくような美しい音だ。数多いオーケストラの楽器が次々に登場するがどの音も極めて美しく真実味が宿る。可憐な音や可愛い系の表現も上手い。
Voodoo Chile The Jimi Hendrix Experience Electric Ladyland
貴重な録音。まぁジミが弾いているしウインウッドのハモンド絶頂期の音も今では得難い。つまりは皆がこの時「旬」だった。ミッチ・ミッチェルはこの時期が最高だった。それにしてもこのINCA、これほどストラトキャスターの良さを出す技を何処で学んだのだろう?単線の0.5φmmは非常に優秀なバランスの取れた音がするがいまいちな所も。このINCAにもそんな所が見られるか注意深く聴いたが結局のところのINCAの良い点が網羅されただけであった。
blown a wish my bloody valentine loveless
普通には理解されない音楽。しかしその中でも録音の質として聴きやすい曲がこの曲だ。何十回もギターを重ねて少しずつズラして音のタペストリーをリバーブと歪みとアームの揺れで作る。こういう音楽は抽象絵画を見るような目で聞けばいいのだ。INCAはそんなこの曲を艶やかに意味深く再現する。
Mombasa (From "Inception") 2CELLOS Hans Zimmer: The Classics
ハンス・ジマーは数多くの映画の音楽をやっている(パイレーツ・オブ・カリビアン)とか。だがシンセマニアでもあった今となっては手に入らない貴重なモジュールシンセを山のように持っている。この曲は音の圧と切れ味が聞き所で聴くものを不可思議な空間に落とし込むのだ。

レスポールとの相性はかなり高い。0.5ミリ程度の単線である普通なら合わない音がすぐ出るだろう。それがいつまで経っても全然出ない。
LPの特徴のニチャニチャした音や粘りや甘みがしっかり出ているのだから困ってしまう。ひょっとしてこのワイヤーをギターのGND側使うと素晴らしそうだ。今回のテストではHOT/GND両方共INCAにしたがHOT側にお好みのワイヤーを使いGND側にこれを使うのがベストな気がする。ただ私はやっていないので、それは皆さんのレビューを待とうと思う。とにかく意欲と好奇心のある方はこのINCAをギターに使ってほしい。

テレキャスターとの相性も95ぐらいある。とにかくハイファイ傾向の音なのだがギターに使えるハイファイである所が凄く他にこんなのない。フロント側PUとの相性もとても良くスライドとか弾きたくなる。
一方、リアはリアでいい。実はとても深い音まで出るテレキャスターのリアはワイヤーがかなりのレベルまで持っていってくれないと実現しない。総合的に言ってもこのワイヤーはTEに物凄く合う。
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まとめ
INCAは数種類持っているのでおいおい他のも出していこうと思っている。今回初の物はINCAの中でも優等生、まるで良くできたドイツ製フルレンジの30年代から50年代初頭のテレフンケンやクラングフィルムの物のようだ。この24AWGはその中でも6インチから8インチ程度の口径の物の奏でる世界に実に近いものがある。なぜ日本製ではないのか?例えばFOSTEXの12cm程度のスピーカーは本当に良く出来ていて可もなく不可もなくなのだ。しかしオーディオはその先を求めている、そうなると必然的にドイツ製フルレンジになる。WEではないのだ。WEは家庭用途は考えにない。その点ドイツ製スピーカーの納品先は家庭だ。無論、クラングフィルムなどのプロ用機は別枠だ。あくまでも狭い家屋の中でのこじんまりとした再生にチューンを合わせている。だから鳴らしやすい。そして値段も高くはない。そのドイツ製フルレンジのような音がこのINCA AWG24で出てくる。
音楽は種類を選ばない、それでいて凡庸にはならずその音楽らしさに溢れている。全体としては鮮度が高く、それでいて自己表現し過ぎる事も無い。まぁこれ一本あれば何でもいける。
ギターにも思いのほか良かった。他の単線でギターに適したものと比較はしていないが、その中でも抜群な存在と言える。
やはりINCAはいい、そう思わされる絶妙な音質だった。
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