【47-2#】やはり気になるGLASER 95-5 　　　　　10cm = 750円

5.0

商品説明

【47-2#】やはり気になるGLASER 95-5

　　　　　10cm = 750円

☆本商品はギター用ハンダとして名高い米国グレーサー（GLASER）社のVINTAGEハンダです。

データ

GLASER BRAND

SWEET FITTING SOLDER

95-5

ONE POUND NET

GLASER LEAD CO.INC.

BROOKLIN. N.Y

年代は1940年代から1960年代

直径は2.8mm

グレーサーというハンダ会社は私の知る限り特にギターに最適（特にLP）なハンダを出してました。今回のは95-5つまり錫95に対し鉛が5%という内容。さてこれが吉と出るか、凶と出るか、はたまた新しい何かが飛び出すのか? 興味津々です。そして今回のグレーサーはROSINが入っていないタイプです。通常グレーサーのハンダはROSINが入っていないタイプでも外部ペーストにもよりますが概ねグレーサートーンが出ます。つまり松脂の有無に関わらずギターに向いているのです。

テストはHOT側とCOLD（GND）側の両方にこのハンダを使用した結果を述べます。

最初にレスポールです。何故ってグレーサーはLPに最適だからです。出てきた音を聴いて安心しました。と言うのは95:5という比率なので錫が95%鉛は5%に過ぎず殆どが錫という事なのでちょっと心配していました。しかしそれは杞憂でした。流石グレーサーブランドやはりLPに凄く合います。こんな音が出てしまうとギターソロを延々と出来る曲を演りたくなります。クリーントーンで弾いてみます。これはこれはスウィートな音が出てきます。実に味わい深い音で歪ませなくても延々と弾いていられる音です。でもやっぱりちょっとずつ歪ませていくとこれまた最高なんですね。流石グレーサーとしか言いようがありません。

同じグレーサーでも錫の分量が多いので高域に特徴があるようです。Fender Ampで言うところのブライトSWをONにした時のような・・と言えば伝わるでしょうか? ただ高域が出ているとは言えそこはグレーサー、全然うるさくないです。ピーキーな感じは全くありません。高域ポジションを弾いた時には平均的グレーサーよりも明るめに感じます。大トロかと言えば中トロと赤身の中間ぐらいだと思います。音の温度感は割合高く、パッションを感じる音とも言えます。

次にAUDIO用の結果をレポートします。

A Day In The Life The Beatles Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band

このハンダは音量を落としてこの曲を聴いても明瞭度が下がったり音圧感を失う事もありません。ボーカルはとても抜け出てきてバック演奏にマスキングされません。ドラムにかかっているリミッター効果が非常に良くわかります。そしてフロアタムなども音圧感が音量を下げても残ります。非常にオーディオ用途としても優秀なハンダではないでしょうか?

Trigger Happy Dave Weckl Heads Up

いや、コレは良いですね。音の切れ味の小気味よさ、そしてレンジが広く強い音が瞬発的に入っても歪みません。この辺りは錫が95%入っているあたりが効いているのでしょう。そして何よりも格好いい音なのです。他の表現が思いつきません。白玉系の音も非常にかっこいい。何の文句も出ない音です。やはりグレーサーは一味違いますね。

MegaMix (Radio Edit)　Earth, Wind & Fire　The Best Of Earth, Wind & Fire Vol.1　　　

これはアースの曲をフックして繋いでいる所謂ディスコ（クラブ?）・バージョンですが、このハンダは95%なので殆ど錫の音をメインに聴いていることになりますが、やはり鉛が少ないとこれだけスピード感溢れる演奏になるんですね。例え大音量にしても錫95%なので殆ど歪みません。ちなみに銅線に錫メッキされている線の場合高域は表面を流れるので錫の音がします。

錫の音は高域表現に優れ、加えてハンダ付けもしやすくなるので便利です。その錫が95%使われているのでこのグレーサーは錫の音がしますが、グレーサートーンなので、これがまたいいのです。何て言うんでしょうか銀の音色に似た部分もあるのですが銀がやや低域が薄くなりがちなのに比較すれば錫は低音はそのまま出してくれますので使い勝手は錫の方が良いかも知れません。

Olofoofo　　　Angélique Kidjo　　　Black Ivory Soul

この曲はトライアングルの音を聞く。案の定このグレーサー95:5はトライアングルの透き通った純粋無垢の音を変形せずそのまま出してきます。分解能は高くステレオ・セパレーションも高く新鮮なサウンドと言えます。

Tears In Heaven　　　Eric Clapton　　The Clapton Chronicles

声の出来を測るためにクラプトンのバラードを聴きます。クラプトンの声はかなり良くて間近で聴いているような感覚に襲われます。声の倍音も非常に豊富なのでいまクラプトンがどのように口を開けているのかまで見えてくる音です。

Closer To You Cassandra Wilson Thunderbird

この曲を聴いてこの95-5の特性がよりわかってきた。それはモノラル・レコードのような中央付近の濃密な音と左右のセパレーションの分離の良さを併せ持つことだ。よく中央が抜ける、または薄い音と言うものがある。これは良くない。しかしこの95-5なら大丈夫です。中央付近の音だけなら50年代のJAZZなんかも申し分ない音で鳴るし、近代録音の録音テクニックを駆使したような楽曲もバッチリ! こういうグレーサーは案外珍しいものかも知れない。ただ、だからと言って安易に万能とは言わない。それは万能に良くある、幅広く使用可能だが全体的に薄味な物が多いからだ。この95-5にはそれがないし濃いのである。濃口醤油のような感じだ。

Corrinne May / Fly Away

コリーン・メイのまだ少女感が残るような無垢なハスキーボイスが心地良い。全くの話このハンダはこの曲のような物ならば音量を半分以下に落としてもこちらに抜けてくるのである。オーディオ・マニアがどうして大音量で音楽を聞くかと言えば音が抜けて来ないからである。例えばTVから離れていてTVで何を言っているのかわからない時我々は当然ボリュームを上げる。音量と到達距離には物理的な関係があるので当然だ。だがいくら音量を上げたとて満足できない時が多いものだ。オーディオは特にそうで音抜けが良く浸透性が高ければ音量を上げる必要はない。このハンダは丁度その役割を果たしている。

Orbiting　　　　Mats Eilertsen Trio　　　Sails Set

最後に念の為、オーディオ的敷居が高い曲をかけてみます。結果は全く問題のない音でこの曲が要求する高い次元の定位感や実在感、空気感の要求にも応えてくれます。ただ悪戯に分解能が上がるだけのようなタイプではなく要するに音楽も十分に楽しめるハンダなのです。

ストラトです。これもいい・・・すごく良い、、、何て言うんでしょうね、この色気のあるストラトの音を。ひょっとするとストラトの方がLPより合っているような気がします。クリーン系の音にした際には立ち上がりに優れ透明感にプラスして独特のくぐもった粘りのような物も感じます。深く歪ませると泣きと枯れを伴った音が出てくる。絞り出すような情熱のチョーキングを出したいならこの95-5は悪くない選択だ。

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まとめ

やはり・・と言うかグレーサーのハンダは任せられる感があります。特に今回の95-5はギターだけではなくオーディオにも良いのです。

KESTERなどは数は出していますがギターに向くハンダやオーディオに向くハンダの数は極少数ですが、このグレーサーはギターにもオーディオにも向くので、非常に当たりくじが多い感じで、打率が高いハンダと言えます。普通95:5のハンダは錫が95%も入っていますから高域は当然出るのですが、ギター向きな範囲から外れる物が多いものです。高域が出る場合、オーディオには良かったりしますがギターに向くかどうかは品物次第と言う事です。なので95:5のハンダで両方共良いグレーサーは大変珍しい存在と言えます。1ポンド缶ですので割とすぐに無くなってしまうと思われます。欲しい方はお早めに。

【ご注意】

価格は10cm単位ですが量が少ないので一回の購入での個数上限は3と致します。ご了承ください。

数量１（10cm）以上、必要な方はカートに入れる前に数量指定（MAX=3）をして下さい。