【202#】ポール・クックのSEQUOIA(セコイア)WIRE
ストラトに神が宿る!
33cm = 2.575円
☆商品はSEQUOIA(セコイア)WIREの撚線です。
スプール上のデータ
CUSTOMER PART NUMBER : 439018100
SEQUOIA TYPE : 1151
GAUGE : 22
STRANDING : 7/30
INSULATION : 100
23697
Sequoia Wire
SEQUOIA WIRE AND CABLE. REDWOOD CITY . CALIFORNIA
LENGTH : 200
REEL NUMBER : P2-4-15-6-59
COLOR CODE : 6
CUSTOMER ORDER NO : 68404
年代は1956年までの製造時期
Made in America
AWG22
撚線構成は0.23mm x 7本
錫メッキ銅線
∈ーオンライン情報―日本語訳
セコイア プロセス コーポレーションのワイヤー スプール -- 同社は 1950 年代半ばに特殊な航空機用ワイヤーとケーブルを製造していました
18 awg / ブルーのポリエチレン絶縁材 -- スプールのサイズは 6 x 6 1/2 インチで、エナメル加工されたスチールでできています --
初代 CEO のポール M. クック氏のもと、この会社はワイヤーの照射処理を開発しました。この処理は、優れた品質の製品を生産するための業界標準となっています -- このワイヤーや処理方法については詳しく知りませんが、これは照射の歴史、レイケムの初期の歴史、航空、原子力/核の歴史において非常に珍しく、おそらく非常に珍しいものです --
Raychem のサイトから:
Raychem Corporation の設立と初期の成長
「...SRI (スタンフォード研究所) に在籍中、[ポール M.] クックは、電子部品の接続に使用される電子フックアップ ワイヤーを製造するためのオフ時間営業を開始する許可を得ました。その事業は、ワイヤーとケーブルの製造会社である Sequoia Process Corporation でした。その事業がそこそこ成功すると、クックは 1953 年に SRI を離れ、フルタイムの責任者になりました。クックが Sequoia に在籍中、耐熱航空機ワイヤーのニッチ市場を埋めることを目的とした、照射済みポリエチレン フックアップ ワイヤーの製造が初めて試みられました。クックのSequoia での在職期間は短かったです。彼は、高エネルギー放射線を使用して独自の製品を開発することに将来性を感じ、Sequoia にそれを追求してもらいたいと考えていました。会社の支配権を握っていた人物が反対したため、クックは 1956 年に退社しました。」
出典:「ケーブル、電線、熱収縮製品の照射」ロジャー・ブライアント「照射物理化学」第 174 巻 2020 年
「...60 年以上前にポール・クックがセコイア・プロセス・コーポレーションで電線、ケーブル、熱収縮製品の放射線架橋を開始して以来、レイケム・コーポレーション (アメリカ化学会、1997 年) が開発した基本プロセスに大きな変更はほとんどありませんでした...
処理
放射線架橋は、特殊用途向けの高性能製品の製造に使用されています。最初の主要なユーザーは、より高い耐熱性と軽量化を活用した航空機業界でした。同じ利点により、放射線架橋製品は鉄道や電気自動車を含む自動車用途にも使用されています...」 --
・・・と言うわけで今回、出品するワイヤーはポール・クックさんが1953年までやっていたSequoia Process Corporationの製品です。上に色々書いてありますが要するにスタンフォード研究所に在籍中、ポール M. クックはオフ時間営業としてセコイア・プロセス・コーポレーションという会社を起こしワイヤーを作ったのです。で彼は1956年に退社した・・と。後でわかるのですがポールさんのお陰で約70年後、私達のストラトに神が宿ったのです!!
テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこのワイヤーを使用した結果を述べます。
まずAUDIO用の結果をレポートします。
Tomatillo Dave Weckl Heads Up
小気味よくビシバシとデイブのドラムが決まる。ベースがグリグリブリブリと決まる。決まること決まる事。すごっ。しかもだ切れ味の良さが無類で、リズム物の音楽は水を得た魚のように泳ぎ出す。そしてVINTAGE高分解能の素晴らしい切れ味。粒子は若干のエッジ感を持つので音のエネルギー感は高くそして熱い。曲中のシンセのソロですら小気味よく突っ走る。議論を待たずに卓上のボタンを押したい!
Debussy: Sonata For Flute, Viola & Harp, L 137 - Pastorale: Lento, Dolce Rubato
Athena Ensemble Debussy: Chamber Music
何かのあたりをつける時にクラシックのソースは悪くない。これね、ちゃんとバイオリンの音がします。で演奏している様子、手を動かしている感じとかそういうのがちゃんとわかる。フルートは中空の筒の中に息を注ぎ込んで共鳴させている様子が音でわかります。なかなか優秀でねーのこのワイヤーと思いました。ハープも弾いた瞬間のシャボンが割れる瞬間のような感じがよく伝わります。あと中央付近の定位解像度が良くモヤっとしない、ここも美点だ。
Cuff It Beyoncé RENAISSANCE
実に広く懐の深いレンジ感。超近代録音のこの曲も難なくこなす。分解能が高いのだが通常はフロントにある強いビートによりバックにある淡く薄めの音はかき消されてしまう。後の音はマスキングされてしまうのだ。だがこのセコイアでは両方同時に聞こえてくる。これは素晴らしい1 またDレンジの特にアタックの強い音などでも全体が変調を受けない。これも得点だ。とにかく分解能が普通に凄く突発的に強い音が入っても波形が変形しない。
トラック06~07 Andre Previn RACHMANINOV 2nd SYMPHONY
オーケストラも聞いてみた。これも中々のものでオケの音量の強弱に対してもリニアに反応し歪んだり変形したりしない。オーボエとかも感じが出ている。ピチカットも自然。低弦のプルンとした感触も好ましい。音場再現性もいい、そして音に立体感がある。これで場の再現性が高い事もわかった。
Quiet Village Danny Gatton 88 Elmira St.
うほほっ! いいではないですかコレ。全体の肉厚なレンジ感も味わえるし、何よりもダニーの弾くテレキャスターの音が最高。にしてもこのワイヤートータルとして肉厚、胸厚なのに同時に鳴っている微細音もしっかり聴き取れる。オーディオではこういう事が重要で認知できる音の数は多いほど好まれる。とても70年前に作られたワイヤーとは目隠しで聞いたら誰も思わないだろう。
How Can You Expect To Be Taken Seriously? Pet Shop Boys Behaviour
激しいリズムである。リミッターも盛大にかかっている。ペットショップとしては激しめの曲だ。こういう曲ではその激しさワイルドさがそのまま出なくてはならない。弱くなってはダメだ。過激は過激なりにそのまま出なくてはならない。弱い音が過激になったり、過激な音が過激さを失ってならない。その点このセコイアは非常に良い鳴り方だ。
レスポールです。ふむふむ・・なんと! こりゃなかなかのもんだ!! 糖度は高く酸味はそれほどではない。けど甘過ぎることもない。弦を引っ掛けて弾くようなフレーズはほんと気持ちいい!クチャッとかカリッとした弦のタッチ音に旨味を感じる。高域のうるささは全くない。ほんわかとしたオーラ漂う甘めの音色。一方、クリーントーンはと言うとこれがまたいい。いや、寧ろクリーンの時の素晴らしさはダントツだ。この場合アタック感はある程度残るがそれもリアリティに繋がる。そこから徐々に歪ませていくと桃源郷のような音の世界に包まれる。この音は決して派手ではないが地味に最高である。名人の弾く雰囲気が醸し出される。
ストラトです。初めの一発で決まりました! チョーキング、それも泣きのブルージーなチョーキングが悶絶もんです。これは凄い! ・・衝撃的デビューと言えます。これまでストラト用ワイヤーは30年やってきて本当に良かったものは僅かに2~3種です。これがどういう事かと言うとストラトに合うワイヤーなんて滅多に無い! という結論です。ストラト弾きが、どう言うストラトの音に魅力を感じているか眺めていますと、一つはある種のザラ付きなんですね。
なんでザラ付きが良いのかよくわかりませんが私も同感です。これは年代が古いストラトほど濃厚で私は54年は弾いたことがないのですが55年のやつは店のちょっと高い所に吊るしてあった55年のストラトを弾かせてもらえました。もうね、この音(SEQUOIA)がしました。ゾリッと言うこの感覚はギター全体を支配しています。その時130万でした。無理してでも買っておけば良かったと後悔しています。👉👉
2025 3/4追記:ストラトで個人所有したのは58年の元の色もブロンドなのに更に汚くブロンドに塗り替えたやつ、それと59年の塗り替え(サンバーストを赤に塗り替え)の物。あと57年のボディ(塗り替えでゴールド)は大久保の某楽器屋に吊るしてあったのをゲット。で思うのですが56年あたりを境にその前と後ではどうも音味が違うように感じるのです。
特に私の弾いた55年はもう激しくゾリッとした音がWILDで枯れ味もあるのですが、とにかくワイルドで野生的。私にとってストラトの最もストラトらしい音はどうやら55年みたいです。これが54年まで遡ると今度はPUの巻数も少なめで更に加えてポールピースの各弦バランスも違うようなのでこれまた別世界。これについては新大阪の楽器屋で弾かせてもらえましたが妖気漂う名機で、その場に居た三人はただならぬ妖気に言葉が少なめになりました。確か350万(20年以上前の話です)とか店主が言ってました。
何を言いたいかというとストラトは年代で全く違う音がするという話です。個人的に57年ボディ、58年ブロンド、59年と使いましたので59年あたりになるとボディもなんか普通なんです。58年のボディはアッシュなので重いですがギャンギャン鳴りまくって制御不能でした。
57年のボディに59年のネックを取り付けたものを長らく弾いていました。そんな私でも55年あたりのストラトには大きく惹かれるものを感じます。54年もいいのですがあれはまた別もんなので55年あたりが最も尖っているような認識があります。--雑談。
👉👉今なら下手すると1000万超えますからね。その1000万超える音がセコイアで出るなんて、ちょっと詐欺広告のようでしょうが、それが私の正直な実感なんです。つまりそれは”電気ギター”だからこそ起こり得ることなんです。アコースティック・ギターでは絶対に起きません。
電気ギターは50%は電気信号なんです。これは木部を50%とすれば、トータルで100%という感じです。しかし実態はOUTPUTされるのはオーディオと一緒の電気信号100%なんです。私はここに注目しました。ならば電気の部分をなんとかすれば良い音が出るのではなかろうか、と。そのなんとかするのなんとかで一番効果が高いのがワイヤー及びハンダだと知るのに30年かかりました。そうして私はそのような可能性を秘めるワイヤー達を探す旅に出ます。そうして一つ二つと目的の物を探し当てちまちまとVWD21で出品してきたのです。この4つ目がこのセコイア・ワイヤーです。まさかポール・クックさんもあれから75年経った今、このワイヤーがギターの中に収まるとは夢にも思わなかったでしょうから不思議なもんですね。
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まとめ
オーディオでのセコイアには隙がない。何か欠点を見つけてやろうと躍起になっても出てくるのはソースそのままなので欠点を見つけられなかった。悔しいがそういう事です。一方ギターははっきりと凄かった!! レスポールも素晴らしく良かった。そのジューシーなサウンドは癖になりそう。そしてストラト… これは神ですね! だってね1955年のストラトの「あの日あの時」の音がまんま出るんだから。もうお手上げです。まぁこんな事呟いても社会的には無風なんだけど。つくづくエレキは面白いと思いました。ワイヤーやハンダがエレキの音を激変させる面白さ痛快さ、これに尽きます。
最後の一言
レスポールには139#がほんと良いです! そしてストラトキャスターには202#のこれ、セコイアワイヤーが容赦なく限界なく良いです。なにしろ私にとっては55年のオリジナルストラトの音がこれ一本で再現できましたからね。そんな事は普通は絶対に起きません。なのでこのセコイアワイヤーはAUDIOにも無類に良いのですが、それよりもストラト所持者にとっては正に「神が宿る」ワイヤーなのですね.. あぁ 大変だぁ…。
【ご注意】
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数量1(33cm)以上、必要な方はカートに入れる前に数量指定(MAX=6)をして下さい。
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