【95#】超絶リアルなステレオセパレーションを持つ
ERSIN MULTICORE 9cm = 1.100円
ERSINのかなり古めのハンダです。
1930年代から1940年代
直径は2.8mm
VWD21がこのハンダを英国から輸入したのは割と最近なのです。出品者はマルチコアと商品名を記載していましたのでスプールには何の文字も無いのですが一応、エルジン・マルチコアとして販売致します。本当にERSINなのかはわかりませんが英国製の古くて太めの紙スプールです。なんか・・悪い感じは全くありません。どちらかと言えば凄く期待しちゃいます。
テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこのハンダを使用した結果を述べます。
まずAUDIO用の結果をレポートします。
Poet Cassandra Wilson Thunderbird
まずこの曲で驚いた。何というステレオ・セパレーションの良さだ!こんなに定位的にステレオ音像、特に中央付近と左右末端の分離度の差が出るものは珍しい。オーディオに於けるステレオ効果とはトラックがモノラルからステレオに変った時のエポックメイキングな発明だ。だから所謂ステレオ感がたっぷり味わえないと近代オーディオとは言えない。このハンダの恐ろしい所はそのステレオ感の見事さで、匹敵するものが見当たらない。そして各音の孤立独立表現が見事すぎて何も言えなくなる。なんでハンダでこんな事が起きるのかは知らないがとにかくそういう現象がこのハンダで起きる。
Within You Without You The Beatles Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band
ジョージ・ハリソン作のインド風洋楽だが、曲が始まる前ドローンとした場作りの数秒があるが、その時の臨場感が尋常では無かった。その香を炊き込めたようなインド楽器達のドローン感が素晴らしい定位感と臨場感で迫ってきた。最早この段階でこのハンダが只者では無いことに気付く(本当にERSINなのか?)。そして歌が始まるとリズミックなタブラの打音を拍子として全ての楽器が見事に饗宴を紡ぎ始める。はっきり言ってコレまで試聴してきた全てのワイヤーと全てのハンダより音が素晴らしかった。まるで初めて聴いた曲のように興奮してしまった。
Suite in E-flat Major*: II. Courante Gustav Leonhardt Gustav Leonhardt - The Edition
チェンバロの独奏。何という典雅な音なのだろう。そして早いパッセージに対して俊敏に対応するスピードの速さ、音の切れ味が自然でいながら恐ろしい程だ。はっきり言うとコレまでこの曲最後まで聴いた事がなかったのは即物的に、はいチェンバロでございます的な演奏に聴こえていたからだ。このハンダではそうではない、何と言うかもっと聴きたいと思ってしまうのだ。まるで美味しい物が止まらなくなるように。
Black Magic Woman (Album Version) Fleetwood Mac
この曲はっきり言って60年代らしく苦いお茶的雰囲気がある。だがこのハンダはその渋さに深い味わいが有る事を教えてくれる。サンタナの「ブラックマジックウーマン」の原点の曲だがやはり本家の渋さが堪らない。これに較べたらサンタナは若い演奏だ、だがどうだろうピーター・グリーンもコレを弾いた時、青年だった筈だ、自身のビンテージ化が早く進んでしまったとしか考えられない。そんな事をこの音を聴きながら考えてしまった。
Aqua Marine Isao Suzuki Quartet Blow Up
ある程度年齢を重ねた人ならばスリーブラインドマウスから出たこのBlow Upを知っているかもしれない。ダイレクト・カッティング的な触れ込みでデビューしたこのLP、一気にマニアの神棚に祭り上げられた。うん、確かに今聴いてもその機材を介在させないような音のダイレクト感が凄まじい。リミッターとかもかけていないから初めの頃は大人しくしていたドラムのジョージ大塚が中盤から思いっきり叩き出す超弩級のタムの音にヤラレてしまう。この曲もコレまで聴いてきた全てのハンダやワイヤーの中で一番良かった。定位感もすごく分けられて思いっきり左右にセパレーションしている。そして繰り返すが音のリアル感が半端じゃない。
Rainy Day, Dream Away The Jimi Hendrix Experience Electric Ladyland
ヘンドリックスの名作「エレクトリックレディランド」の一曲、ジミのストラトがまずいい。それとステイービィ・ウインウッドが弾くハモンドのパーカッシヴな音が素敵だ。ミッチ・ミッチェルが叩き出すオールド・LUDWIGのドラムキットの音も最高だ。この曲も並みのワイヤーやハンダだと音がギスギスして聞き辛く長い時間は耐えられない。だがこのハンダは違う、ずっと聴いていられる。演奏の内容が手に取るように伝わってくるのも良い。
Finale John Williams ハリーポッターとアズカバンの囚人
最後はオケです。ハリポタの挿入曲で音の荘厳さと広大さが聴きどころ。何という美しさなのだ、やはり映画音楽は壮大でなおかつ美しいのが好みだ。途中出てくる木管の素朴さが泣ける。弦は荘厳極まる音で感情移入も甚だしい。オーケストラ聴くならこれだ!
ストラトです。黒光りするような音が出てきました。泣きもいいし枯れ感もある。サスティーン、ベンディング時の雰囲気もいい。そして無論チョーキングがなお素晴らしい。多分、自分のギター演奏術がレベルアップしたと勘違いする筈だ。いや、それあなたのせいではなくハンダのせいですから。
レスポールです。まぁっっったく文句ありません。最初の一音から虜になりました。音の艶、粘り、伸び、輝き等々全てが上位ランクの中の最上位かも知れない。確かに枯れ感はあるものの音の艶がそれを上回っている。そして甘さも申し分ない。コレが本当のLPの音なんだなと何故か納得させられてしまうような音だ。
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まとめ
何を聴いても音がいい。まずこれを断言したい。そしてありとあらゆるジャンルの曲に相応しい。正にリファレンス的なハンダながらリファレンスにありがちなどれも平均的な音ではなく、どれも物凄く感心させられる音の良さなのだ。周波数的にどうとかではなく、とにかく 違う。赤ナッソのような人を驚かせる方向ではなく、全ての曲に最適な音を出してくる。余りにもどんな曲もこなすのでこれ以上、試聴を続けるのは時間の無駄だと悟った。
オーディオもギターも両方とも良かった。
追記:【42#】英国 魔法の化け物ハンダとルックスが良く似ているのでひょっとしたら親戚筋かも知れない。だがこれを私に売ったセラーはERSINと書いている・・・・うーーん・・・困った。
どっちも甲乙つけ難いんだよね…。
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