















【227#】Maw, Son & ThompsonアンティークWire
危険な音が病み付きに!
15cm = 1.600円

☆本商品は英国のヴィクトリア王朝(1837年~1901年)時代に作られた機械から取り出されたコイルのワイヤーです。この機械のメーカー名はMaw, Son & Thompsonとありますので、そのまま使用します。さてこのヴィクトリア女王が統治した時代は植民地帝国を築いた大英帝国の最盛期とされ、事実上イギリスが世界経済の覇者でした。簡単に言うとイギリスが最も偉大に輝いた時期だったのです。そんな時代のワイヤーなので珍しさと希少性は限界点に達しています。
この機械が何の目的で作られたのか不明ですが恐らく当時の医療器具だったのだと推察します。エレキテルという言葉は日本で平賀源内が初めて使ったようですが、そのエレキテル装置とは感電を利用したショック療法のような治療法です。実際に画像を見ればわかるように電極を手に持つ部分もしっかり付いています。コイルに高い電圧を発生させるには巻き数の多いコイルが必要です。そのコイルを巻く為に使われたワイヤーが今回の出品物です。ちなみに江戸時代は1603年から1867年です。骨董の世界でアンティークという言葉が当てはまるのは製造後100年以上経過した物を指します。それ以前はビンテージという分類になるのだそうです。なのでMaw, Son & Thompsonを敢えてアンティーク・ワイヤーと呼びたいと思います。
製造年代は19世紀中頃から19世紀後半
直径は0.2mm
緑色のシルクが絶縁用に巻かれている。
中の銅線にはメッキ、エナメル等はかかっていません。
イギリスのビンテージワイヤーは製造年代によって音が全然違う。20世紀に入って例えば1950年代あたりの物はまぁ普通に聞こえる。普通と言ってもなかなか良い普通だ。しかし19世紀ものは全く異なる。私は密かに19世紀の英国ワイヤーを集めてきたのだが、もうこの時期に入るとスプールに巻かれて売っているようなものはない。何らかの機械の中に入っているか、何らかの部品、例えばインダクターやトランス類からワイヤーを外すしか入手方法は無い。なので中に入っているワイヤーが欲しいがためにデッカイ骨董品的な高価な機械を買う事になる。勿論そこには音質的保証は何も無い..。正に博打のような世界だ。

テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこの線を使用した結果を述べます。

まずAUDIO用の結果をレポートします。
This Must Be The Place I Waited Years To Leave Pet Shop Boys Behaviour

繰り返しになりますがペットショップボーイズを試聴によく使うのはわかりやすいからで、全体の傾向をパッと知るには格好なのです。それでどうだったかと言うと変化球を得意とする投手とまず観た。どうも英国ものは何にしてもストレートではない。ストレート過ぎるほどにストレートなアメリカと違い歴史の重みで崩壊しつつもなおもバイキング根性で変化球を放ってくる。そう言う変化球が得意なのは当然、古い英国ワイヤーでできれば19世紀末から20世紀初頭が望ましい。この時期の英国ものは力が入っているからだ。
分解能はかなり高い、そしてエッジも効いている。低域のパワー感は普通だ。中域はアメリカ物(特にALTECなど)のように出っ張ったりはしない。さりとておとなしくしている訳でもない。ちゃんと自己主張をする。ビンテージ感はどの程度かと言うと中の中ぐらい。不思議なものでイギリス物の19世紀モノは元気が良い。古風な音はしない。ここが面白い。しかし内容はしっかりビンテージしている、否アンティークしている。キッチュと言う言葉があるがその味わいもある。スパイスの効いた高域は戸籍謄本がしっかりとした英国ものだ。
And You And I (I. Cord Of Life, II. Eclipse, III. The Preacher The Teacher, IV. Apocalypse) Yes Close To The Edge [Expanded & Remastered] (US Release)

案の定、バッチリ嵌った。英国の古いワイヤーで英国の70年代ROCKを! これが見事にハマった。カッコいいと言うよりはかっちょえーと叫びたい。70年代英国ロックをこれほど感動モノで鳴らすワイヤーを私は他に知らない。ところでこの曲のイントロ、スティーブ・ハウの生ギターの独奏部があるのだが、このアルバムが出た当時、結構な数の日本のミュージシャンが真似した。私も真似た。イエスというバンドの当時の音源を様々なワイヤーやハンダが様々に鳴らすのだがハマるケースは滅多にない。これは異例だ!
Shine On You Crazy Diamond (Parts I-V) Pink Floyd Wish You Were Here

とくれば次は当然私の大好きなフロイドだ。ちなみに私は箱根アフロディーテで初めて生のピンクフロイドを観た。その前に演奏していた日本のバンド達の印象は霧とともに消え去った。実際にフロイド登場の頃には霧が出ていたし、風も吹いていた。お膳立ては揃った。最初に演奏したのは邦題「原子心母」だったが正直これがロックなのかと唖然としながら聞き入っていた。実際、すぐ右隣で聞いていた森山さん(山下洋輔トリオのドラマー)がボソッと「こりゃ現代音楽だな..」と呟いた。左隣の角田ヒロは無言でステージを見つめていた。
こう言っちゃうと身も蓋もないが、ピンクフロイドがアフロディーテで放出したバイブレーションは日本のアーティスト達に格の違いを見せ付けた。それは演奏力ではない。演奏が上手い人は世界にごまんといる。違うのだその時放たれた音はある意味啓示である。宗教的体験と言い換えても構わない。私はその頃フロイドのドラマー、ニック・メイスンが世界で一番好きだった。またピンクフロイドの日本公演は日本の地にPAシステムという物を初めてもたらした。それまでは日比谷野音のロックフェスなどではせいぜいシュアーのボーカルマスターというボーカルアンプが言ってみれば当時の日本のPA装置だった。
フロイドが持ち込んだのはWEMというイギリスの音響メーカーの3Way以上に音声分割された本格的PA装置だった。この聞いたことのないような屋外での超HIFI音響体験はそれまでに日本人が経験した事のないものであった。話が長くなったが曲はWelcome To The Machineに移っている。正直このワイヤーの凄さは底知れない。音楽が全然異なって聞こえるからだ。えっ! こんなだったっけ!? 何度も思った。そして音楽を広い意味でARTだとすれば、この音こそアートを描くに相応しいキャンバスだ。この音は決して直球ではない、妙に曲がりくねっている、そこがいい。
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 作品101 第4楽章:Allegro
エレーヌ・グリモー(p)
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番《皇帝》/ソナタ第28番 グリモー

この英国の19世紀ワイヤーはクラシックにも大変に良い。何が良いのだろう、決してレンジが広大とかでもなくまして無歪みでもない。そうかオーディオの事などどうでもいいのだ。我々はオーディオの音を判断する為に音楽を聴く訳じゃない。このグリモーのピアノ音は決してワイドレンジではないのだが味の深い音と言うしかなく。ずっと聴いていられるのだ。最近、クラングフィルムの単線を出したがアレの感覚に近い、しかし英国なのである。ドイツと英国では全てが違う、だが共通するもの、それは何か、味わいの深さなのだ。ヨーロッパ文明そのものとでも言うべきこの音、この音は他では逆立ちしても絶対に出せない。
Forward To Time Past John Williams ハリーポッターとアズカバンの囚人

それではと持ち出したのは同じく英国のハリーポッター。「ハリー・ポッター」はJ・K・ローリングによるイギリスの小説シリーズである。なんでも一介の主婦が書いたらしい。英国は魔法の国でもある。そんな国でしか書けないような魔法の世界の話。こういう音楽はある意味神秘的であった方が雰囲気が上がる。謎が謎を呼ぶような音楽であり音響であると浸れる。このMaw, Son & Thompsonの描き出すハリポタの世界は正に映画館で聞かれるあの音だ。壮大なオーケストラに不気味なコーラス、お化けとかが出てくる訳だが妙にドロドロした感じがしない。このお化けを描いてもなおも品位が高いのはMaw, Son & Thompsonの描き出す世界のせいなのだ。
ニーグン・伝承曲
チェロとピアノの演奏。こういう渋くスリリングな演奏はワイヤーを選ぶ。にしても・・・弦がいい音を出している。ピアノが水滴が弾けるように聞こえる。CBSの高久さんというプロデューサーがクラシックは狂気の音だと言い放ったのは50年ほど前だが、別の言い方をするとクラシック音楽は普通を通り越して極限に挑む美しさなのだ。ROCKにも美しさがありJAZZにも美しさがある。クラシックだけが美しい訳じゃないがクラシックの美しさは半端ではない。このMaw, Son & Thompsonの描き出すクラシックはとてつもなく深く美しい。

レスポールの内部配線材としては全くの未知数なので取り敢えずトライしてみました。こりゃ珍しい! 何というか明らかに極上のトロミと粘りがありしかも飽和せずタイトにまとまる。輪郭やアタックはしっかりあるのにトロミ成分がたっぷりとあるのだ。弾き込むとアタック時の鋭い立ち上がりが瞬時の後にはトロミに変化するような音だ。なのでアタックの粘りがしっかり出てトロミは大トロが好きな人に唯一無二だ。こういうのは今まで体験したことがない音なので新鮮な驚きが生まれる。クリヤートーンにして弾くとやはりトロミがあるのにアタックがしっかりと表現される。そこから徐々にオーバードライヴを深くしていくと桃源郷に入る。どう弾いてもビンテージ・トーンに化ける。

ストラトの場合、フェイズアウト感が強い。こういうのを艶かしい音と言うのだろう。リミッター感も結構深く何か一台エフェクターをかけているような気さえする。LP同様、弦へのアタック時にベキッとした音が入るのだが余韻はトロミに化けるのもレスポールと同様だ。それと全体に薄めにリミッターがかかったような感触がある。これで歪みを深くしていくと今度は更にリミッター感とフェイズアウト感が高まる。この二つがして、エフェクターを一つかましたように思えてしまう理由だ。この音、結構癖が強いのだが病み付きになる可能性が高い・・・危険だ。

テレキャスターですが、フロントPUでトーン甘めにした音が秀逸です。クリアーさと音の甘み、そして言うに言われぬフロントPUの絶妙な音がバッチリです。とにかく全方位的に良さが溢れています。そしてこれがもぅ、絶対にいいのがテレキャス特有のカッカッと超短く弾く余韻ゼロのカッティング、これが物凄くいい。とにかくカッティング命の方はギター関係なくこのワイヤーは隠れた逸材だ。19世紀のワイヤーが21世紀のテレキャスター弾きを魅了するこの不可思議な現象、しかし合うものは合うとしか言えないので悪しからず。
テレキャスターの場合、リアの弾き心地も重要だ。うるさくないのは勿論、リア独自のキャラがしっかりとはっきりと出ないとダメ。このワイヤーの場合、特にテレキャスター50〜60年代サウンドを強力に良く出す。なのでその手の時代のテレキャスター音を出したいのならこれ一択かも知れない。それとテレキャスターを歪ませた音もこのワイヤーなら最高に安心だ。とにかく気持ちいい事この上なしで貴方のテレキャスターが一回りか二回り印象が上がる。それくらいの威力があるワイヤーだ。
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まとめ
この年代の英国ワイヤーが一般の目の前に現れる事は無い。なぜならワイヤースプールのような便利な形でなんか売ってないからだ。何かの機械に埋もれているものに陽の光を浴びせ、真偽を問わなければならないからだ。誰がそんな面倒臭い事やるの??? だからその役は私がやる。皆様におかれましては私が人柱となって選んで良かった物、音質が保証された物の中から安心して選べば宜しいかと。投資には不安が付き物ですが、皆様には利益側のみをお届けしたい、というそんな役目です。実際私も様々なワイヤーに手を出し喜怒哀楽(特に哀と怒)をたっぷり味わいました。その役は皆様がやる必要はありません。そういう阿呆な大馬鹿者は私一人で沢山です。
このMaw, Son & Thompsonの描き出す世界は皆様の予想以上です。今後は19世紀物ワイヤーを他にも出す予定ですが、それは皆様にとって未知の世界です。この時代の物は本当に一期一会で、生涯一度きりの出会いである場合が殆どです。
オーディオは勿論の事、ギターも魔性の魅力がある。他には全く無い音で、正直病み付きになる音なのだ。なので危険を回避したい人は近づかない方がいいかも。
ともかくワン アンド オンリーで危険過ぎる世界だ。
【ご注意】
価格は15cm単位ですが一回の購入での個数上限はx20と致しますので前もってご了承ください。
数量1(15cm)以上、必要な方はカートに入れる前に数量指定(MAX=20)をして下さい。

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