

【286#】PE10 古代の単線
Fender系ギターに神
50cm = 700円
☆本商品は19世紀末から20世紀初頭に造られた
インダクターです。
このコイルから外したワイヤーが販売対照です。
メーカー名等不明なので
認識番号としてPE10と名付けました。
年代は19世紀末から20世紀初頭
単線
直径は0.22mm
多分、絹のような自然素材で
絶縁されている中は裸銅線です。
エナメル剥くより遥かに楽。

アメリカのビンテージワイヤーを探す旅の一つの強力な寄り道がこの手のコイルを探し出す事だ。しかし音についての記載は100%ないので山勘で探すしかないのが心もとない。コイルだから必ずワイヤーが巻かれている。そのワイヤーこそが全てである。最初の用途などどうでも良い。このワイヤーの手触りはかなり心地よくピンとしていて軟弱ではないのだ。

テストはHOT側とCOLD(GND)側の両方にこの線を使用した結果を述べます。

まずAUDIO用の結果をレポートします。
Orbiting Mats Eilertsen Trio Sails Set
一体何が違うのだろう?この手の古代線(19世紀末から20世紀初頭)と
現代のワイヤーを比べるとあまりに違いすぎる。まず情報量が半端なく凄い。
これは単に解像度が高いとか、そんな話ではない。全体として全てが違いすぎるのだ。銅の精製方法か銅の純度なのか時間的変化なのか?それはわからない。もう既にここに来ている方は銅の純度が高ければ音がいいわけではない事を知っている。こういった19世紀物は迷わずケロッグと比較する事にしているケロッグは見るからにハイ上がりな恐ろしいほどの情報量を持っている。このPE10は最初からケロッグ・レベルの情報量を持っている、しかし内容は違う、ケロッグはまるでエンハンサーをかけた如くの圧倒的な情報量で僕らを魅了するがこのPE10は違う描き方をする。シックなのだ、米国的な派手さよりヨーロッパの中間色を基調としたシックな佇まい、そのようなものを感じる。ゆえに西欧の音楽など合うのかもしれない。それと音が自然な感触で作られた感じがしない。そして深い味わいがある。このような音は過去の日本のオーディオ製品からついぞ聞かれなかった音だ。
Stravinsky: Le Sacre Du Printemps - 1. L'Adoration De La Terre Charles Dutoit: Montreal Symphony Orchestra Stravinsky: Le Sacre Du Printemps, Symphonies Of Winds
ストラビンスキーである。時代感を超えた恐ろしい再現能力。クラシックがロックに聞こえるような音の圧と音の切れ味が凄い。こうして聞くと如何にクラシックに対して我々が偏見を持っていたかが理解される。そうクラシックは当時のロックでもあった。ただ当時の美意識は現代ほど崩れていなかった。過激にやってもこの程度だった。しかし当時の聴衆の中には「音楽はこうであってはならない」などと教条主義的に捉えストランビンスキーを批判する人も居ただろう。それでいいのだ。いつの時代もそんなもんだ。
トラック01 Andre Previn RACHMANINOV 2nd SYMPHONY
ラフマニノフだ。この人もいい人だ。曲を聞けばわかる。人格はそのまま音楽になる。いなそれ以外のことをやれないのが人間だ。だからいい人はいい音楽しか出てこない。皆自分の中にないものはOUTPUTできないのだ。それにしてもクラシックが続いたがやはりPE10はクラシックが良いね。それも甘美に甘く聞かせるのではなく切実に真実を伝える風である。決して耳に心地よいだけではない。飼い慣らされていない音だ。真実をそのまま伝えるかのようだ。
交響曲第2番 二長調 作品43 I Allegretto 沖澤のどか シベリウス:交響曲第2番
シベリウスである。この時期のバンドの最大の在り方はオーケストラだ。ロックが4-5人でやっているのと違い、数多くの手練れが一堂に集結する。そして譜面を理解し、更にそれに命を吹き込もうとする。なのでうまく行くと感動が爆発する。このシベリウスがこの曲を初演奏した時に聴きにきた聴衆は幸いだ。これは正にロックコンサートであり、富裕層の教養と遊びの一環としての機能も果たしていた。この頃は何をやっても上品であった。ロックが下品からスタートしたのとは対照的だ。PE10の聴かせるこの音は雄弁だが多くを語らずとも、その音が全てを語ってくれる。
アデル 曲名不明
この曲を聴いてわかった! このワイヤーは低い方の重圧をあっさりと捨てている。なので分厚いバスドラの低域などは薄い。これは凄いキャラクターと言える。オーディオは低音だ!と思っていた初期のオーディオマニアからすれば噴飯物だが音とは個性だ。個性なく周囲に「どうもすみません・・へへ」と媚び諂っている音からすれば全然良好だ。この低域カット傾向の音を持つワイヤーの利用価値は案外あるのだ。一つはレンジが限られた再生装置に合う。今のスマホなどの音は低域が薄めだ。反面、高域は出ている。その音傾向に近いのかもしれない。
クラゲ 朝倉さや 良い一日を
大好きな朝倉さやの名曲。いつもはカーステレオで聴いているのだが全く細かい所の情報量が桁違いだ。こういう近代録音は高分解能で聞いてようやく全体が見えてくる仕掛けなのでなるべく良い音で聴きたい。この曲でも低域は控えめなので低域好きな人は避けた方が良いだろう。

レスポールの配線材としてこのPE10を使っても全然行ける。さっきから言ってる低域が薄い傾向が返って結果を良くしている。乾いたレスポールの音に聞こえる、そうよく乾燥された木部のようなカラッとしたボディ感に聞こえる不思議。そして甘く粘る倍音関係もいい。チョーキングの甲斐のある音なのだ。クリーン度を高くして透明感あふれた音にするのにも適している。このように増幅度を下げても音の艶や
好感度が落ちない。流石だ。まぁ100人のうち1人ぐらいしかLP用に使用しないだろうけど、使えば使ったで新たな発見があろうというものだ。

ストラトは下手するとレスポールより合うかも。ストラトは配線材を選ぶ時、ギターの必要とする高域が出ないとダメだ。しかしAUDIO的な高域が出てしまうとそれは余計なのだ。それとこのPE10のストラトの倍音は結構荒めの紙ヤスリのようなザラ付き感がある。これが堪らない特典だ。このざらつき感がエフェクターで出ればいいのだが、そうは問屋が卸さない。このざらつき感を得たくてPE10を使うのは凄く真っ当なチョイスだろう。これは敢えて言えば【12p#】の最も主要な味わいなのだが、12p#がもうすぐなくなる今、別の最良の選択肢となるだろう。ビンテージ・ストラトだけが持つ音の疾走感と野生はPE10で出せる!!!!!!!

テレキャスターに使った場合は。これまたビンテージ・テレキャスターの良い部分が惜しげもなく出てくる。正にこれこそが本格的なテレキャスターサウンドと言わんばかりの音が出てくる。何故19世紀末から20世紀初頭のワイヤーにそんな事ができるんだ!? と私に訊かれても答えに困る。できるからできるとしか言えない。
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まとめ
結論からすると西欧のクラシックとギター用配線に向く。特にストラトとテレキャスターは特にウマが合った。ストラトの12p#での音が好きで堪らない人にはこれしかない。気に入った配線材とブレンドする奥の手もあるが、このPE10だけでも完結する。感動もののギターサウンドが堪能できる。
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